韓国の歴史をざっくりまとめました!
※ほぼ殴り書きです(長い時間をかけて勉強して、徐々に整えていきたいと思います)
原始・古代
旧石器時代、新石器時代
旧石器時代、新石器時代は日本とほぼ同じ。
打製石器(旧石器時代)
磨製石器(新石器時代)
貝塚
土器
屈葬
関連:人類の誕生について
青銅器時代
紀元前15世紀頃、青銅器時代が始まった。
※青銅器は一部の人だけが所有(権威の象徴、儀式の道具)
稲作が発達し、集団内に社会的階層が生まれた。
(理由)
- 余剰生産物が生じ、富の蓄積・集中が可能になった
- 労働の指揮や食料の分配が必要になった
争いが起きるようになった。
関連:弥生時代について
古朝鮮が誕生?
(Wikipediaによると、中国と日本の学界は古朝鮮を認めていないとのこと)
鉄文化の発展
中国(漢)から鉄技術が流入し、武器、農具、馬具などに鉄が使用されるようになった。
大きな力を得るためには、鉄の道具や武器の生産を掌握することが不可欠に。
朝鮮半島南部の地域は、日本などの近隣地域に鉄商品を輸出。
馬韓・辰韓・弁韓の成立
3世紀ごろ、朝鮮半島中南部に三韓(馬韓・辰韓・弁韓)が成立
三国時代
高句麗
4世紀初めに南下して楽浪郡を滅ぼし、朝鮮半島北部を支配
中国の北朝・南朝に朝貢使節を送る
百済
馬韓の多くの小国が統合し百済へと発展(〜660)
漢江流域の漢城(現在のソウル)を首都として建国された国家
王室の権威に基づく統治システムを確立
王権強化のために仏教を導入
中国や日本などと交流を重ね、古代東アジアの文物交流において重要な役割を担った
新羅
辰韓の小国が統合し新羅へと発展(〜935)
国王を中心に中央集権体制を敷いた
王権を強化するために、仏教を国教に定めた
伽耶
弁韓の小国群から出発した国家
鉄資源が豊富&鉄器の生産に優れる(「鉄の王国」)
良好な立地条件を活用して、周辺地域と交易を重ねた
統一新羅と渤海
7世紀中頃、唐が新羅と連合して百済と高句麗を滅ぼす。
関連:663 白村江の戦い
朝鮮半島とその周囲は、新羅と北の渤海が共存する形になった。
統一新羅
新羅は広大な領土を治めるために唐の官僚制度を導入
骨品制:氏族的な身分制度
仏教を保護
渤海
698年に建国(〜926年)
唐・統一新羅・日本と活発に交流を行う
10世紀前半、モンゴル系の契丹に降伏
中世〜近世
高麗
10世紀前半、唐が滅亡
新羅にかわって王建が高麗を建てる
科挙制度を取り入れる
儒教の素養を備えた官僚を活用
土地をいくつかの州に分け、州の指導者を政府の官僚に同化
権門勢族と地方の豪族が土地と農民を個人的に支配
モンゴルの侵略→元に服属
印刷技術の発展(←仏教寺院の活躍)
高麗青磁
高麗の王権が弱体化
李氏朝鮮
1392年、社会矛盾を改革しようとした士大夫(したいふ)と、李成桂(イ・ソンゲ)を代表とする武官の勢力により、李氏朝鮮が建国された。
行政・儀礼・軍事等の権力を中央に集中させるシステムを構築
ハングルの発明
朝鮮王は儒教の統治に関する本を定期的に出版(←金属活字の発明)
16世紀以降、科挙制度の中で両班(ヤンバン:有力な家柄)が官僚の大部分を占め、政治権力争い
その後、日本の要請に従って朝鮮は日本に使節を派遣(外交関係、商業貿易、文化交流を維持するため)
関連:四つの口とは?
清朝の侵攻を受けて服属
朝鮮こそ明を継ぐ正当な中国文化の継承者であるという「小中華」の意識→儒教の儀礼が厳格に守られる
戦乱により秩序が乱れる
日本の銀と中国の絹を仲介する中継貿易が行われ、銀の流入が増えた
商品経済・金融経済の発展により、朝鮮の首都漢城(現在のソウル)は商業都市として繁栄
→下層階級の間でギャンブルが横行
近代
欧米列強の進出
欧米諸国は朝鮮に開国を迫る
→高宗の摂政だった大院君は拒否(攘夷)
1875 江華島事件
1876 日朝修好条規
関連:明治初期の外交について
朝鮮内部で攘夷派と改革派が対立
改革派の中では、親日派と親清派が対立
→内部での争い
- 1882 壬午軍乱
- 1884 甲申政変
日清戦争
朝鮮の独立
関連:日清戦争について
大韓帝国
1897年、高宗が国号を朝鮮から「大韓帝国」へと改名(朝鮮が独立国であることを示す)
日本とロシアが朝鮮の支配を目論む
1904年の日露戦争後、大韓帝国は日本の植民地的な状態に陥る。
韓国併合
1910年、日本により国権を完全に奪われる
日本統治時代(1910〜45)
土地調査事業(→土地の私的所有権制度が確立、地租収入が増大)
朝鮮人は参政権を持たず
朝鮮知識人は左傾化(←日本帝国主義を批判したマルキシズム)
1919 三・一独立運動
ソウルで独立を要求する大衆運動が起きた(→朝鮮総督府は武力で鎮圧)
上海で大韓民国臨時政府が樹立された(李承晩が国務総理に)
関連:ヴェルサイユ体制
戦時中
皇民化政策
1939 姓名を日本風に改めることを強制(創氏改名)
1943 徴兵制が施行された
多くの朝鮮人が日本に連行され、土木工事現場などで働かされた(朝鮮人の強制連行)。
1945 ヤルタ協定(→戦後、朝鮮をアメリカ・イギリス・中華民国・ソ連の4カ国による信託統治下に置くことを決定)
1945.8.9 ソ連軍が対日参戦(→朝鮮半島に侵攻)
戦後
日本の敗戦後、激動の3年間
連合国は朝鮮人の自治能力を信じず・・・
- 北緯38度以北→ソ連軍
- 北緯38度以南→アメリカ軍
※アメリカは独立運動家が自発的に樹立した政府の承認を否定
どんな統治が行われた?
ソ連は北朝鮮を共産化・衛星国化するという明確な目標を持っていて、金日成を指導者として育成した。
一方、アメリカは南朝鮮に民主主義を導入するという理念を持ってはいたが、具体策は持っていなかった(→混乱)。参政権が導入された(=民主主義の歴史が短い)
- 南北朝鮮をどう統一するか?
- どんな政治体制にするか?
に関して南朝鮮内部・アメリカ・ソ連それぞれの思惑が交錯。
→朝鮮内部での最終勝利者:北→金日成、南→李承晩
このあたりの詳しい事情については書籍『韓国大統領列伝 権力者の栄華と転落』をお読みください!
1948 大韓民国が成立
結局、南朝鮮だけでの総選挙が実施され、のちに李承晩が大統領に選出された。
1948年8月、李承晩が大韓民国政府の樹立を宣言。
※人口比例の総選挙は北朝鮮にとって不利なので、南北合同の総選挙は実施されず(→1948年10月、朝鮮半島北部は金日成主席のもとで朝鮮民主主義人民共和国として独立)
※北朝鮮でも韓国でも、独裁体制が成立した
李承晩 政権(1948〜60)
日本統治時代、李承晩は海外で抗日独立闘争を続けた。
大統領に就任したのは73歳の時(金日成が国家主席になったのは36歳の時)。
反日・新米・反共路線を確立(左翼分子を粛清)
アメリカは反共・新米の韓国に軍事・経済面で支援(→アメリカへの憧れ)
大統領に権力を集中させる体制を作った(←当初の憲法は内閣責任制を想定していた)
李承晩を支持した勢力
- 北の迫害を逃れたきた人
- 有産階級(地主、商工業者)
- クリスチャン
親日派粛清はうまくいかず
国軍首脳部は元日本軍将校出身
土地改革もうまくいかず
- 地主は既得権を必死に守ろうとしたため、土地を小作農に分配することはできない
- 朝鮮戦争により農地が荒廃し、地主は没落(→野党支持勢力に)
1950〜53 朝鮮戦争
背景
- 1949.6 在韓米軍が一部撤退
- 1950.1 アメリカ国務長官が韓国は防衛ラインの外にあることを示唆
- 金日成が南侵してもアメリカは介入しないと判断
北朝鮮軍が南下して勃発
- 韓国側:アメリカを中心とする西側諸国が国連軍を結成
- 北朝鮮側:中国が義勇軍を派遣
北緯38度線付近で膠着状態に。
- 1953.3 スターリンが死去
- 1953.7 休戦が成立
朝鮮半島のほとんど全域が戦場となったため、国土が荒廃した。
韓国軍の兵力が拡大(→軍部が政権を掌握するのは時間の問題に・・・)
1953.8 米韓相互防衛条約(→韓国軍の兵力増強、在韓アメリカ軍の駐留)
対日政策
日本から戦争賠償金を獲得しようとしたが、失敗。
1951 日本と平和条約を締結できず
↓
武力を背景に日本の主権を奪う
- 1952 李承晩ラインの設置
- 1953 竹島の占拠
戦後、GHQは日本列島周辺に線を引き、日本漁船の操業を制限(マッカーサー・ライン)
→サンフランシスコ講和条約が発効するとマッカーサー・ラインは撤廃されることになる
→李承晩は韓国の漁業資源保護のために独自の線を引いた(李承晩ライン):ここで線の内側に竹島が位置していたことが、領土問題の発端に
関連:竹島資料室に行って領土問題は未解決なのがベターなのかもって思った
1959〜 在日朝鮮人の北朝鮮帰還(韓国は棄民政策をとった)
財閥の成長
新興実業家の成長
日本統治時代、朝鮮の主要産業施設の多くは日本人が所有していた
→米軍政庁は日本人所有の資産を没収
→韓国政府に引き渡す
→一部企業は民間(政権に近い実業家)に払い下げられる
四月革命
1960 李承晩による不正選挙に反発した学生デモをきっかけに、李承晩が大統領を辞任
→李承晩夫妻はハワイに亡命
→李承晩政権を支えた人への報復・懲罰
軍部政権の時代
学生を中心に、北朝鮮への合流を目指す南北統一運動が盛り上がった
→朴正煕ら軍人が危機感を抱いた
1961 軍人の朴正煕がクーデタによって政権を掌握
※アメリカのケネディ政権は反カストロ政権派が起こしたキューバ侵攻作戦失敗の後始末で手一杯
朴正煕 政権(1963〜79)
開発独裁(民主化運動や労働運動を徹底的に弾圧)
独裁
- 大韓民国中央情報部(KCIA)を設立(韓国の情報機関)
- 1973 金大中事件(民主活動家の金大中が韓国中央情報部により日本から拉致された)
経済
- 軽工業中心の輸出、ベトナム戦争派兵などにより外貨獲得を目指す
- 「漢江の奇跡」(←1960年代前半まで韓国は世界の最貧国だった)
- 1965 日韓基本条約→日本から経済援助を引き出す
外交
- 反米、親日
- 1965 日韓基本条約
- 韓国軍をベトナム戦争に派兵
1979 朴正煕大統領暗殺(民主化デモの鎮圧を命じた直後、側近の中央情報部長に暗殺された)
↓
民主化が進むかに見えたが(「ソウルの春」)、、、
↓
1979 軍内部で反乱が起き、全斗煥や盧泰愚らが軍を掌握(粛軍クーデター)
↓
各地で反対運動が起きる
- 1980 光州事件(民主化運動を軍が武力弾圧)
全斗煥 政権(1980〜88)
全斗煥(チョン・ドゥファン)
盧泰愚 政権(1988〜93)
盧泰愚(ノ・テウ)
全斗煥の後継者が当選(←野党の有力候補が金泳三・金大中に分裂したため)
外交
- 1988 ソウルオリンピック
- 1990 ソ連と国交樹立
- 1992 中国と国交樹立
文民政権の時代
なぜ軍部政権の時代が終わった?
- 金泳三が旧軍事政権と協力した(盧泰愚政権の与党と合同)
金泳三 政権(1993〜98)
金泳三(キム・ヨンサム)
32年ぶりに文民出身の人が大統領になった
軍事政権下の不正を追及
金大中 政権(1998〜2003)
金大中(キム・デジュン)
民主化・朝鮮の南北対話を目指す太陽政策を推進
2002 日韓ワールドカップ
盧武鉉 政権(2003〜08)
盧武鉉(ノ・ムヒョン)
金大中の後継者
李明博 政権(2008〜13)
李明博(イ・ミョンバク)
政権が保守勢力に戻る
朴槿恵 政権(2013〜17)
朴槿恵(パク・クネ)
朴正煕の娘
保守
2017 大統領弾劾
文在寅 政権(2017〜22)
文在寅(ムン・ジェイン)
政権が革新勢力に戻る
尹錫悦 政権(2023〜)
尹錫悦(ユン・ソギョル)
政権が保守勢力に戻る
韓国の歴史を学べる本・映画
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社会科(歴史・地理・公民・政治経済)の内容について、本質的な部分をわかりやすく解説するチャンネルです。