日本列島の誕生と縄文文化について説明をします!
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僕(もちお)は、元社会科教員。
- 日本史についてそれなりにくわしい。
僕(もちお)は、東大入試で日本史を選択。
- 日本史についてそれなりにくわしい。
日本列島の誕生と縄文文化
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約1万年前に地球が温暖化して氷が解け、海面が上昇した結果、日本列島ができたんですけど、この温暖化を境目にして2つに分けて日本の歴史を説明をします。
- 1つ目が、日本列島ができる前までの話。
- 2つ目が、日本列島ができた後の話。
①日本列島ができる前(温暖化の前)
約1万年前に地球が温暖化するよりも前の地球は、ものすごく寒い氷期と、そこそこ暖かい間氷期っていうのをくり返していたみたいです。
で、ものすごく寒い氷期の時期は海面が低くて、日本列島が大陸と陸続きになっていたらしいです。
大陸と陸続きになっていたから、人類はテクテクと歩いて日本(当時は「日本」って呼んでいたわけじゃないけど)にやってくることができたんですね。
そんな人類はどんな問題にぶち当たっていたのか?
というと、それは「食べるものがないと死ぬ」っていう問題です。
食べるものが欲しくて仕方ないわけです。
つまり、「食糧の確保」という目標を達成したい。
で、目標を達成するために当時の人間は「食べられそうなものは何かな?」って探すわけです。
(植物をとって食べたりもしていたみたいですが、ものすごく寒い氷期もあったので、植物だけで生きていくのはつらかったはず)
で、見つかったのはマンモスとかナウマンゾウとかオオツノジカっていう大型動物。
「おいおい、素手では倒せねえぞ」ってことになるわけですね。
っていうことで、人間は発明をしました。
大型動物を倒すための武器を作ったんです。
何を武器にしたかというと、石です。
石って硬いんですけど、カチカチって打ち欠くことでスパンって割れて、切れ味の良い刃物みたいになったりするんですよね。
そうやってカチカチって打ち欠くことで作った切れ味の良い石のことを打製石器って言います。
その打製石器を棒にくくりつけたりして、大型動物に勝負を挑み、食糧をゲットしていたんです。
(打製石器のみを使っていた時代を旧石器時代と言う)
ちなみに、歴史の教科書で群馬県の岩宿遺跡っていうのが出てきます。
なんで岩宿遺跡っていうのがテストに出るのか?っていう話をしておきます。
この岩宿遺跡は、「日本に旧石器時代があったことが明らかになった遺跡」という意味で重要なんです。
岩宿遺跡が発見されたのは1946年だったんですけど、それまでは「地球が温暖化するよりも前(=旧石器時代)に、日本列島に人類はいなかった」って思われていました。
昔の人の生活ってどうやってわかるかと言うと、土の中から掘り起こされるモノから「こんな生活をしていたのかなあ」って推測をすることでわかるんですね。
これを考古学って言います。
で、土ってのはどんどん積み重なっていくので、この年代の土の層(地層)はこれ、次の年代の土の層はこれ、って感じになるわけです。
で、地球が温暖化した後の日本の土の層からは縄文土器が発見されていたんですけど、地球が温暖化するよりも前(=旧石器時代)の地層からは何も発見されていなかった。
なので、「地球が温暖化するよりも前(=旧石器時代)に、日本列島に人類はいなかった」って思われていたんです。
ところが、1946年に群馬県で、地球が温暖化するよりも前の土の層から打製石器が発見された。(発見者は相沢忠洋)
打製石器って自然にはできないですよね。
人間が作ったわけです。
それが、地球が温暖化するよりも前の土の層から見つかった。
つまり、「地球が温暖化するよりも前に、群馬県がある場所(日本列島)で人間が生活をしていた」っていうことがわかったんです。
これが岩宿遺跡。
ちなみに遺跡っていうのは、人間が生活をしていた様子が残っている場所のことです。
このあたりで頭がこんがらがっているかもしれないので、岩宿遺跡っていう言葉を使ってまとめると、こんな感じ。
「地球が温暖化するよりも前の土の層から岩宿遺跡っていう人間が生活をしていた様子が残っている場所が発見されて、その岩宿遺跡から打製石器が見つかった。」
その結果、
「日本列島に人類が住み着くのは縄文時代からだと思っていたけど、それは間違いだった。本当は、地球が温暖化するよりも前(=旧石器時代)にも日本に人間がいた!」
ってことがわかったわけです。
そういう意味で、岩宿遺跡って重要なので、テストに出たりするんです。
②縄文時代
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次は温暖化の後の話です。
約1万年前に地球が温暖化して氷が解け、海面が上昇した結果、日本列島ができました。
温暖化によって、人間が暮らす自然環境がガラッと変わったんです。
- 中小動物が増えた
- 植物がたくさん生えた
- 入り江ができた
でも、人間がぶち当たっている問題は変わりません。
「食べるものがないと死ぬ」んです。
そこで、人間は自然環境の変化に適応していくことになります。
中小動物は大型動物よりもすばしっこい動きをします。
その中小動物を倒すために発明されたのが弓矢です。
気候が温暖になったので、どんぐりなどの木の実を採集することもできるようになりました。
ですが、どんぐりなどの木の実はグツグツと煮ないと食べれないらしいんです。
そこで、器を土で作ることになりました。
これが土器です。
この土器の表面には縄目の文様が付けられていることが多かったので、縄文土器って呼ぶんです。
(そして、この縄文土器が使われていた時代を縄文時代って呼ぶことにした)
入り江ができた結果、魚や貝をゲットするのが簡単になりました。
当時の人間は、船を作ったり(丸木舟)、動物の骨や角を使って釣り針を作ったりして(骨角器)、魚や貝を捕まえることにしたみたいです。
温暖化した後の人間の生活の様子はなんとなくわかったけど、そもそもなんでこんなことがわかるの?って感じですよね。
これ、貝塚っていうゴミ捨て場を見ることでわかるんです。
貝殻や食べ物の残りカスなどのいろんなものを捨てた場所を貝塚って呼ぶんですけど、貝殻の炭酸カルシウムっていう成分のおかげで、大昔に一緒に捨てられたものも結構きれいな状態で今も残っているんですよね。
つまり、ゴミ箱の中身から生活の様子を予測できるってことです。
今もそうですよねw
超絶ド変態の人って、好きな人のゴミ袋をあさって「むふふっwこういう生活をしてるんだねっww」って感じで妄想したりするんですけど、それと同じです。
とにかく、人間は自然環境の変化にうまく適応して、食糧を確保しました。
ここでポイントなのは、温暖化する前の時代と比べると食糧が豊かになって、確保するのが楽になったっていうこと。
温暖化する前と違って、大型動物を探し歩く必要はなくなったんですよね。
縄文時代の人間は、ある程度同じ場所に住み続けることが可能になったんです。
じゃあ家を作ろう!ってなりますよね。
そうやってできたのが、たて穴住居です。
たて穴住居を作るためには木材を切る必要があるわけですが、じゃあ何で切ったのか?ってことになります。
温暖化する前から、石をカチカチ打ち欠いて作る打製石器は存在していたわけですが、切れ味はちょっと物足りない感じがします。
で、どうやら木材を切る道具として、磨製石器を使っていたみたいなんです。
石の表面をスリスリと磨くと、切れ味が抜群になることを発見した人がいたんですね。(そうやってできた石器を磨製石器と呼ぶ)
人間ってすごいですよね。
磨製石器を使った時代のことを新石器時代と言います。
(温暖化した後の日本は、新石器時代であり縄文時代でもある)
で、磨製石器を使って木材を切って、たて穴住居を作ったんですけど、どうやら人間はある程度の集団で生活するようになったらしいんです。
温暖化の後、日本で「社会」が生まれてきたっていうことです。
そうすると今度は「僕はこの集団の一員だ」「あなたはこの集団の一員です」っていうことを確認したりしたくなるのが人間なんです。
で、縄文時代の人間の骨を見てみると、大人だけ歯が不自然に抜けていたんです。
これを抜歯って言うんですけど、おそらくこれは「大人になった」ことを示すための儀式で、「この集団の一員だ」っていうことを確認するために行われていたんじゃないのか?って予想されています。
あと、ある程度の人数で生活するようになると、上下関係ができてくるのが普通です。
が、縄文時代ではそこまで強烈な上下関係(身分制度)ができていたわけではなかったようです。
なんでそんなことがわかるかって言うと、お墓の大きさに違いがあまりなかったからなんです。
縄文時代の後の弥生時代では、お墓がものすごく大きい人もいれば、ものすごく小さい人もいて、社会の中で強烈な上下関係が生まれていたんじゃないのかな?ってことが予想できるんですけど、縄文時代はそうじゃないんです。
まとめ
- 約1万年前に地球が温暖化する前から、日本で人類が生活していた【旧石器時代】
- 約1万年前に地球が温暖化して氷が解け、海面が上昇した結果、日本列島ができた【縄文時代に】
- 人間は自然環境の変化にうまく適応して、食糧を確保した(狩猟・採集・漁労)
- 食糧が豊かになった結果、「社会」が生まれてきた(が、強烈な上下関係はまだなかったっぽい)
動画でも解説
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