本記事の内容
- 国家とは何なのか?
- なぜ国家同士で交流するのか?
主権国家
なぜ国家ができたのか
僕たち人間は、近くにいる人たちとグループを作って生活をする
人間が生きるために必要なものはそんなに多くない。
- 水
- 食べ物
- 安全
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しかし、それら必要なものを手に入れるためには様々な活動が必要。
- きれいな水を見つける、水を運ぶ(→水の確保)
- 狩猟、採集、農業、林業、水産業など(→食べ物の確保)
- 衣服を作る、住居を作る(→安全の確保)
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これらの活動をすべて一人でやるのは大変。
人間は自分が持っていないものを手に入れたいという欲求がある。(→交換、略奪)
人間には種の保存という本能もある。
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人間は一人ではなくグループを作って生活をする。こうしてできたグループが「社会」。
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そのグループがだんだん大きくなって「国家」になった
そうやってできた国家が、この地球上にはたくさんある。
※国家がどうやってできたのか?どれくらいまとまっているのか?にはかなり差があるけど(→世界史で学習)
※2022年現在、日本という国は「地球には国が196か国あるよ!」って認識している
国家は一つ一つ異なる
当たり前だけど・・・このことをちゃんと認識することが大事!
国ごとに、生活のしやすさ・手に入るモノなどが違う。
国家の3要件などについてはこちら
国際社会における国際関係
人間の本質
人間は自分が持っていないもの(なかなか手に入らないもの)を欲しがる
=人間は価値があるものを欲しがる!
価値があるものとは?
- 今までにないもの
- 珍しいもの
- 他人が持っていないもの
- そこでしか手に入らないもの(模倣できない)
- 役に立つもの
- 誰かを楽にするもの
- 問題を解決するもの
※大航海時代には、地元では手に入らない香辛料を求めて大海原に出て行った。死ぬリスクを負ってまで航海したのは自分が持っていないもの(=価値あるもの)が欲しかったから!
なぜ国家同士で交流するのか?
その国家だけでほしいものが全て手に入るのであれば、他のグループとわざわざ交流する必要はない!(←自分の家が快適だったら、その家から出る必要がないのと同じように・・・)
でも現実には、その国家の中だけで全てが手に入るとは限らない。
それに、「あの国の○○がうらやましすぎる・・・奪っちゃえ」って思う人間もいるかもしれない(←っていうかこれが動物の本能)
こういう時に、他の国家との関わりが必要になる(→国際関係)。
価値を入手する方法
- 略奪する
- 誰かからプレゼントしてもらう
- 誰かと交換する
※略奪を認めたら無法地帯って感じになってグチャグチャになる
つまりある国が他の国と関わるのには明確な目的があるということ!
- 自国にとってのメリット(国益)を手にいれる
- 自国が損する(=国益が損なわれる)のを防止する
国同士の交流の仕方(国際関係のパターン)
学校のクラスの中でどうやって交友関係を築くか?ってのを考えるとイメージしやすいと思う
- 自国と気が合う国家とだけ交流し、気が合わない国家とは敵対する
- すべての国家とそこそこの関係は持ち、特に気が合う国家とはより仲良くする
- 自国の近くの国家と協力してグループを作り(←地域主義)、他の国家とはそこそこの関係を持つ
※気が合う≒国益をもたらしてくれる
みんなで守るルールを作る(国際法)
他国の暴走(いろんな国の国益を損なうヤバイ行動 例:侵略とか)を防ぐために、「みんなで守るルールを作ろう!」っていう動きが生まれる
→国際法、人権の概念
※クラスで例えるなら「いじめはダメ」みたいなやつ
でも、自分の価値観と合わないがために「国際法・人権の概念を守りたくない!」っていう人もいる・・・のが現実。地球上のすべての国家がすべての国際法に参加しているわけではない。
(例)日本は「死刑を廃止しよう!」っていう国際法には参加していない
「国交を結ぶ」とは
国交は、互いの国が相手国を主権国家と認める国家の承認を前提として行われ、 大使(特命全権大使)を長とする外交使節団の交換を伴うのが通常である。
外交使節団は相手国(複数の国家を担当する場合はそのいずれか)に大使館を設置し、外交活動や自国民の保護などの業務を行う。
引用:Wikipedia
大使館・領事館とは
大使館(embassy)
国交が成立している外国に、自国の特命全権大使を駐在させて公務を執行する役所
通常、接受国(派遣先の国)の首都または主要都市に置かれ[3]、派遣国(派遣元の国)を代表して、接受国での外交活動の拠点となるほか、ビザの発給や、パスポートの発行・更新、滞在先での自国民の保護といった援助などの領事サービス、広報・文化交流活動、情報収集活動などの業務を行う。
引用:Wikipedia
※領事館と違って、外交交渉(政治問題の処理)も行う
領事館(consulate)
領事の活動の拠点として設置される在外公館
大使館が通常接受国の首都におかれるのに対し、在外自国民の保護や外交事務、情報収集や国際交流・広報などの拠点として、また戦争・災害などといった不測の事態にはリスクを分散しつつ大使館の機能をスムーズに移転できるよう、主な総領事館は首都とは別の主要都市(例えば日本なら大阪など)に設置されることが多い。
引用:Wikipedia
国際社会で存在感を高める要素
- 軍事力をつける
- 他の国が求めるものを生産する(←特にエネルギー)
- 他の国の食糧の生産・輸出拠点になる(←特に小麦、米、トウモロコシ)※アメリカ、ロシア、ウクライナ
- 他の国同士の交流における重要拠点を抑える(スエズ運河、パナマ運河、マラッカ海峡など)
- 自国の味方をたくさん作る(→冷戦構造)
国際問題
主権国家同士はお互いに独立しているけど、、、
行き着く先は「地球に住む人」というグループ!「地球に住む人」というグループに属する以上、考えなければいけない課題がある
・国際経済格差、貧困問題
・地球環境問題
・資源・エネルギー問題
・地域紛争・テロ
・核問題・軍縮
などなど
※ちなみに、仮に宇宙人が存在し宇宙人との交流が始まるのであれば、、、公民で学習する内容はさらに増えることになる(ぎゃー)
国際問題の解決
じゃあ、こういう地球規模の問題をどうやって処理・解決していくか?
→みんなで集まって話し合う場所・決める場所を設ける
(例)国際会議、国際連合など
どうやってみんなで意思決定していくのか?(←主権国家たちをまとめる存在はいない)
※クラスで、生徒たちを実質的に支配する教員がいない・・・みたいな感じ
方法
- 国同士の立場は平等(投票・多数決をする場合、それぞれの国が一票ずつ持っている)
- 国同士の立場は不平等(「立場が強い国」と「立場が弱い国」があって、強い国がリードする)
現実には、①と②のミックスで世界は動いている。
- ①→国際連合の総会など
- ②→安全保障理事会など
ちなみに、地球を地域ごとに大まかに分けて国の数を比べると・・・
アジア州 | 47 |
---|---|
ヨーロッパ州 | 45 |
アフリカ州 | 54 |
北アメリカ州 | 23 |
南アメリカ州 | 12 |
オセアニア州 | 16 |
最も国の数が多い州はアフリカ州。
ってなると、国際社会での意思決定において多数決で決める場合、アフリカ州の国々の動向がかなり重要ってこと!(アフリカ州の国々が自分側についてくれた方が、自分の要求が通りやすい)
→だからみんなアフリカに介入したがる
参考文献
公民の記事・動画一覧はこちら
【公民・政治経済サイト】中学公民・高校政治経済をわかりやすく解説
公民を解説したYouTube動画まとめ(準備中)
通信教育
学習漫画・参考書
社会科チャンネル
社会科(歴史・地理・公民・政治経済)の内容について、本質的な部分をわかりやすく解説するチャンネルです。