気候のポイントについてまとめました!
気候のポイント
気候は気温と降水量の2つの観点から捉える。
気温と降水量が何によって決まるのか?(=気候因子)について、ちゃんと理解することが気候の勉強の近道!
→雨温図の判別問題は、気候因子についてちゃんとわかっていれば簡単!
気候因子
- 緯度
- 隔海度
- 標高
- 海流
- 大陸の西岸か東岸か
緯度
※緯度・経度についてはこちらの記事参照
赤道に近い=緯度が低い→気温が高い
赤道から遠い=緯度が高い→気温が低い
(理由)
単位面積あたりの受熱量が高緯度だと小さくなるから。
緯度と気圧・降水量の関係
赤道付近
気温が高い
→温められた空気が膨張して上昇気流が生じる(→気圧が低くなる)
→上昇した空気が上空で冷やされる
→雲ができ、雨が降る
→上昇して上空に到達した空気が循環する
→しばらくしたら下降気流となり、地面に吹きつける(→気圧が高くなる)
→雲ができにくく、雨が降りにくくなる
→下降して地面に到達した空気が循環する
→気温が高いところで再び上昇気流になる(以下、同じ流れ)
緯度40〜60度付近(亜寒帯低圧帯)
低緯度からの暖かい空気と高緯度からの冷たい空気がぶつかる
→冷たい空気が暖かい空気の下にもぐりこむ
→暖かい空気が上昇気流になる
赤道から北極・南極にかけて、4つの気圧帯が存在する。
- 赤道低圧帯
- 亜熱帯高圧帯(中緯度高圧帯)
- 亜寒帯低圧帯(高緯度低圧帯)
- 極高圧帯
風は高圧部から低圧部に向かって吹く(←圧力を均等にするように吹く)。
重要な風
- 貿易風
- 偏西風
- 極東風
特定の地域で見られる風(地方風)
- フェーン
- シロッコ
- やませ
熱帯低気圧
- 台風
- サイクロン
- ハリケーン
隔海度
=海からどれくらい離れているか?を表す言葉
隔海度と気温の関係
海に近い→1年の気温の変化が小さい(気温の年較差が小さい)
海から遠い(内陸)→1年の気温の変化が大きい(気温の年較差が大きい)
(理由)
地面と水では比熱(温まりやすさと冷めやすさ)が違うから。
陸地の方が温まりやすく冷めやすい。
↓
夏:太陽の熱で陸地はすぐに気温が上がる
冬:太陽の熱が十分に当たらず陸地はすぐに気温が下がる
水の方が温まりにくく冷めにくい(保温効果がある)。
↓
夏:太陽の熱を受けても海上の気温はあまり上がらない
冬:太陽の熱が十分に当たらなくても海上の気温はあまり下がらない
※夏はアスファルトの地面がむちゃくちゃ熱くなるけど、プールの水は気持ち良いですよね。
隔海度と降水量の関係
海から遠い(内陸)→降水量が少なくなりやすい
(理由)
海からの水蒸気がもたらされにくいから。
季節風(モンスーン)についてはこちらの記事参照
標高
標高が高くなるにつれて、気温が低くなる。
(理由)
地面からの熱の反射の影響が少なくなるから。
※富士山の山頂はむっっっっっっちゃ寒いです。
※標高が100m上がると、気温は約0.65度下がる。
(例)赤道直下のエクアドルにある都市キトは、平均気温が約13度(←標高が3,000m近く)。
海流
海流=ほぼ一定の水温、一定の方向の海水の流れ
- 周辺の海よりも高温なもの=暖流
- 周辺の海よりも低温なもの=寒流
暖流の近く→温暖になりやすい
寒流の近く→涼しくなりやすい&降水量が少なくなりやすい
(寒流の近くで降水量が少なくなりやすい理由)
寒流の近くの空気が冷たくなって上昇気流が起こりにくくなり、雲ができにくくなるから。
重要な海流
- ペルー海流
- 北大西洋海流
- メキシコ湾流
- カナリア海流
- カリフォルニア海流
- 千島海流(親潮)
- リマン海流
- 日本海流(黒潮)
- 対馬海流
大陸の西岸か東岸か
西岸→冬でもそこまで寒くなりにくい
東岸→冬は寒くなりやすい(気温の年較差が大きくなりやすい)
(理由)
西岸:北大西洋海流によって温められた空気を偏西風が運んでくる
東岸:冬に大陸の内陸部から冷たい風が吹く(←季節風)
雨温図の問題の解き方はこちら
動画でも解説
地理の記事・動画一覧はこちら
参考文献
通信教育
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