人権の歴史についてざっくり説明します!
(基本的)人権とは?
人が生まれながらにして持っている人間としての権利
「人権」という発想が生まれるまでのざっくりとした流れ
人々は家族などの小さいグループで生活をしていた
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グループがだんだん大きくなり、村→国へと発展
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- 「グループの仕事」をするための人やお金が必要になる
- グループに所属する人々から税金(国の運営費用)を集めるようになる
- グループのリーダー(支配者)が力をつける
- グループの軍事力が強化される(グループ内の治安を維持するため & 他のグループから自らのグループを守るため)
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- グループに所属する人々はリーダー(支配者)に逆らったり文句を言ったりしにくくなる=自由を失う(←ケンカしたら負けるので)
- リーダー(支配者)は「グループのためだ」と言ってグループに所属する人々を酷使し、税金をたくさん取るようになる
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「こんなのおかしい!人間には生まれながらにして持っている権利がある!」(by人々)
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リーダー(支配者)に勇気を出して抵抗(※その際、多くの血が流れた)
人権の歴史
人権思想の芽生え
1215 マグナ・カルタ(イギリス)
「まず第一に、朕は、イングランドの教会は自由であり、その権利を減ずることなく、その自由をおかされることなく有すべきことを、神に容認し、この朕の特権状によって、朕および朕の後継者のために永久に確認した。」
「いかなる軍役免除金また御用金も、王国の全体の協議によるのでなければ、朕の王国において課せられるべきでない。」
「いかなる自由民も、正当な裁判または国の法律によらなければ、逮捕や監禁をされたり、土地をうばわれたり、法による保護をうばわれたり、国外に追放されたり、その他の方法によって権利を侵害されたりすることはない。」
1689 権利章典(イギリス)
「王の権限によって、議会の同意なく、法を停止できると主張する権力は、違法である。」
「国王大権と称して、議会の承認なく、王の使用のために税金を課すことは、違法である。」
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自由権の確立
1776 アメリカ独立宣言(アメリカ)
「われわれはつぎのことが自明の真理であると信ずる。すべての人は平等につくられ、神によって、一定のゆずることのできない権利を与えられていること。そのなかには生命、自由、そして幸福の追求が含まれていること。これらの権利を確保するために、人類のあいだに政府がつくられ、その正当な権力は非支配者の同意に基づかねばならないこと。」
1789 フランス人権宣言(フランス)
「人間は自由かつ権利において平等なものとしてうまれ、また、存在する。社会的な差別は、共同の利益に基づいてのみ、設けることができる。」
「あらゆる政治的結合(国家)の目的は、人間の自然で時効により消滅することのない権利の保全である。それらの権利とは、自由・所有権・安全および圧政への抵抗である。」
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自由な経済活動とともに資本主義が発展し、貧富の格差が広がった
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社会権の確立
1919 ワイマール憲法(ドイツ)
「経済生活の秩序は、すべての人に人間に値する生存を保障することを目指す、正義の諸原則にかなうものでなければならない。」
「労働条件及び経済的条件を維持し促進するための団結の自由は、何人にも、そしてすべての職業に対して、保障されている。」
「健康と労働能力を維持するため、母性を保護するため、並びに老齢、病弱及び生活の変化のもたらす経済的帰結に備えるために、ライヒは、被保険者の決定的な協力の下に、包括的な保険制度を創設する。」
※実効性がなく、ナチスの台頭によって事実上廃止
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人権の国際的保障
1948 世界人権宣言(国際連合)
「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。」
「すべて人は、人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治上その他の意見、国民的若しくは社会的出身、財産、門地その他の地位又はこれに類するいかなる事由による差別をも受けることなく、この宣言に掲げるすべての権利と自由とを享有することができる。」
※法的拘束力はない
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