日本史

戦前(明治時代〜)の日本の経済史をざっくりまとめた【日本の歴史】

 

戦前の経済史をざっくりまとめました!

 

望岡 慶
望岡 慶
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戦前の近代日本経済史

 

明治時代

大隈財政

くわしくはこちら→明治時代の経済(殖産興業・大隈財政・松方財政)

明治時代の経済(殖産興業・大隈財政・松方財政)【日本の歴史57-1】明治新政府が誕生した後、どのように日本経済を発展させていったのか? についてまとめました!...

 

松方財政

くわしくはこちら→明治時代の経済(殖産興業・大隈財政・松方財政)

明治時代の経済(殖産興業・大隈財政・松方財政)【日本の歴史57-1】明治新政府が誕生した後、どのように日本経済を発展させていったのか? についてまとめました!...

 

上からの産業革命

技術

  • 外国から輸入し、官営模範工場を作った。

 

財源

  • 地租改正により安定的な財源を確保した。

 

労働力

  • 四民平等によって工場労働者を創出した。
  • 高い小作料に苦しむ農村の過剰人口が大量の低賃金労働力となった。

 

くわしくはこちら→日本の産業革命について

日本の産業革命についてわかりやすく【日本の歴史57-2】 日本の産業革命についてまとめました! 産業革命とは https://www.youtube.com/...

 

日露戦争後の財政危機

日露戦争後、日本の国家財政は危機的な状況に陥った。

 

(1)産業革命の影響

1つ目の理由は産業革命です。

日清戦争前後の時期に紡績業が発展し、日露戦争前後の時期に重工業が発展しました。このこと自体は悪いことではありませんが、問題は「紡績業の原料となる綿花」や「重工業で必要な機械や鉄」は外国からの輸入に依存していた、ということでした。

産業革命にともなって経済が発展していけばいくほど貿易赤字が拡大していく…という状態だったわけです。

 

(2)植民地への進出の影響

2つ目の理由は植民地への進出です。

日本は日清戦争で台湾を獲得し、日露戦争後は南満州に進出し、さらに韓国を植民地化しました。

今まで「日本」ではなかったところに進出するわけなので、当然、たくさんのお金がかかります。植民地への進出が国家財政を圧迫することになりました。

 

(3)日露戦争の影響

3つ目の理由は日露戦争です。

日露戦争は新しい兵器が使われる大規模な戦争で、巨額の軍事費が必要な戦争でした。

この軍事費をなんとかして確保しなければいけません。日本は増税をしたり(非常特別税:約3億)イギリスやアメリカからお金をたくさん借りたり(外債募集:約7億)しました。

が、日露戦争では(日清戦争の時とは違って)賠償金を獲得できなかったんです。この結果、日本は借金の返済にかなり苦しむことになりました。

 

これら3つの理由から、日本は国家財政の危機に直面することになり、このことが国内政治にかなりのインパクトをもたらすことになります。

 

くわしくはこちら→日露戦争後の財政危機と大正政変

大正政変とは?本質をわかりやすく解説(日露戦争後の財政危機・二個師団増設問題)【日本の歴史】①日露戦争後、国家財政が悪化した ②限られた国家予算をどのように配分するか?で内閣が苦しむ ③そんな中、2つの出来事が起こる ④「明治維新を成し遂げた人々だけが日本を動かす時代は終わったんだ」と考えた人々が運動を起こした ⑤民衆に人気のある大隈重信が首相になった...

 

大正時代頃〜

大戦景気

第一次世界大戦のおかげで、日本は日露戦争後から続く国家財政の危機から抜け出すことができた

(理由)日本は第一次世界大戦の戦場にはならず、輸出を拡大することができたから。

 

第一次世界大戦によって大きく3つの変化が起きた。

  • ヨーロッパ諸国が軍需品を日本に求めた
  • ヨーロッパ諸国がアジア市場にモノを売る余裕がなくなった
  • アメリカが好景気になってストッキングなどの需要が大きくなった

 

そこで日本は、以下の対応をした。

  • ヨーロッパ諸国に軍需品を輸出
  • アジア市場に綿織物などを輸出
  • アメリカにストッキングの原料である生糸などを輸出

→この結果、貿易は大幅な輸出超過に

 

こうして、日本は好景気になり(大戦景気)、日露戦争後から続く国家財政の危機から抜け出すことができた。

と同時に、三井・三菱などの財閥がさらに力を伸ばして、成金と呼ばれるお金持ちが増えることになった。

 

くわしくはこちら→第一次世界大戦中の日本の行動と影響

第一次世界大戦中の日本の行動と影響を簡単に【日本の歴史】第一次世界大戦中の日本の行動と影響についてまとめました!...

 

海外市場や植民地の役割が大きくなった

:台湾、朝鮮、南満州

(理由)

低所得な国民が多く、国内市場が狭かったから

  • 労働条件が劣悪
  • 労働運動の弾圧
  • 小作農が多い

 

国内に天然資源がないから

  • 原油、天然ゴム、鉄鉱石など

 

大正末期~昭和初期の不況で、社会不安が激化したから

 

 

恐慌の時代

くわしくはこちら→金融恐慌とは?

【日本史】金融恐慌とは?東大卒元社会科教員がわかりやすく解説金融恐慌とは何なのか?について説明します。 金融恐慌について調べたけど、Wikipediaとかの説明は詳しすぎてわかりにくい!っていう人向けです。 (学者が読むとイラつくかもです。間違っているところがあったら指摘してくださると助かります。) 1927年、震災手形の処理をめぐる片岡直温蔵相の失言から起きた経済恐慌。取り付け騒ぎや銀行・会社の破産・休業が続発した。 田中義一内閣は、モラトリアム(支払猶予令)を実施するとともに、日本銀行に非常貸出しを行わせることで金融恐慌をしずめた。 ...

 

井上財政

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高橋財政

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統制経済

くわしくはこちら→

 

 

望岡 慶
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参考文献

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関連:日本の歴史の漫画を東大卒元教員が比較して紹介

 

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