高齢者の生活を支えるにはどうすればいいのか?についてざっくりまとめました!
高齢者の生活を保険で支える
保険とは
保険とは、世の中に存在するリスクに対してみんなで備える仕組みのことです。
保険の仕組み
- 世の中のリスクに対して、みんなが少しずつ負担する(保険料というお金を支払う)
- 「起こる確率の低いリスク」に実際にあたってしまった人に対して、みんなで貯めたお金をあげてその人の負担を軽くする
こうすることで、少ない労力(費用)でリスクに対して備えることができて、安心して生活することができるようになります。
「このような保険の仕組みを用意して高齢者の生活を支えよう!」ってのが、僕たちが属する集団(=日本)の共通認識なわけです。
ところが、、、
少子高齢化により保険の前提が崩れた
そもそも保険は、リスクが起こる確率が小さいからこそ成立するもの。
ケガをする人が少なかったり、病気になる人が少なかったり、障害を負ってしまう人が少なかったりするからこそ、保険の仕組みを維持できる(=お金が足りなくならずに済む)わけです。
高齢者についても同様。高齢者の数が少ないからこそ、みんなで支えることができる。
んが、、、
現代の日本は少子高齢化社会。「高齢者の生活を保険で支える」ための前提が崩れてしまった。
※しかも、昔は高齢者を家族が支えていたけど、現代は核家族化が進んでいる。「自分の親(高齢者)を自分の家の中で面倒を見る」という慣習が薄れつつある。
※核家族=夫婦や親子だけで構成される家族
※親子関係が良好だったら問題ないかもしれないけど、、、「親の面倒を見るのは御免だ」って思っている人もいる。経済的に親を支えられない人もいる。
こうして「高齢者の生活を支えたいけど、お金が足りないよね!?」っていう問題に直面することになりました。
じゃあどうすればいいのか・・・?
ってのを考えてみます!↓
僕たちが理解しておくべきこと・考えるべきこと
どんな社会を目指すのか?
そもそも高齢者はどんな特徴を持っているのか?
高齢者はどんな不安を抱えているのか?
高齢者に必要なものは何なのか?
高齢者をどう支えればいいのか?
高齢者を誰が支えるのか?
どんな社会を目指すのか?(理想)
僕たちはどんな社会(=どんなグループ)を目指すのか?
ってのをまず最初に考えるべき。いろんな議論が世の中でなされているけど、この前提について話し合われていないことが多すぎる。
- 高齢者も自分の生活は自分でなんとかする?(自己責任社会)
- 高齢者をみんなで支える?
- 親を子供が支える?
- 支えるとしたらどれくらい支える?
僕の考え
・社会の構成員がみんな快適に生活できる社会
・みんなで高齢者を支える社会(=親の面倒を見るのを子供に押し付けない社会)
・若者の負担が過重ではない社会
・自らのことは自らで決められる自由な社会(←自らの死を自ら決める、という意味も含む。どう死にたいか?どういう状態なら死ぬことを受け入れるか?何を残して死ぬか?何を片付けてから死ぬか?を自分で決める)
・予防に力を入れる社会(←なるべく高齢者の生活苦が顕在化しないようにする)
高齢者の特徴とは?
高齢者の生活を支えるうえで、高齢者の特徴を理解することは必須!
高齢者の特徴
- 体力がない
- 病気・怪我をしやすい
- 新しい価値観についていきにくい
- 価値を創造する作業をしにくい(お金を稼ぐことが難しい)
高齢者はどんな不安を抱えているのか?(不安要素)
お金
いつ亡くなるか=いつまで生きるかわからないので、どれくらいのお金が必要なのかを計算しづらい
生活が不自由
体が痛い、体力の低下、買い物に行くのが億劫、入浴しづらい、調理をするのが億劫(←特に妻が先に亡くなった場合)
病気・怪我をしやすい
転倒した時の骨折のリスクが高い(→そのまま寝たきりになる可能性)
災害時・緊急時の対応
避難できないかも
救助を求められないかも
住居
持ち家だったとしても、様々なところにガタがきている可能性あり(→改修費用)
階段や段差があって移動しにくい(→バリアフリーへの改修費用)
話し相手がいない
新しいものへの対応
デジタル機器など、新しいものを学ぶ気力がない(→必要な支援の申請ができないかも)
高齢者に必要なものは?
お金
・生活資金
・住宅資金
・医療資金
生活のためのサポート
・介護
・バリアの除去
予防のためのサポート
高齢者をどう支える?
生活資金のサポート | 年金保険 |
---|---|
住宅資金のサポート | 年金保険、住宅セーフティネット制度 |
医療資金のサポート | 医療保険(健康保険) |
生活のためのサポート | 介護保険、高齢者福祉 |
年金保険
=長生き保険
年金制度がないと老後に備えて過剰な貯蓄をして経済が停滞してしまう。
住宅セーフティネット制度
医療保険(健康保険)
前期高齢者医療制度 | 65~74歳の高齢者 |
---|---|
後期高齢者医療制度 | 75歳以上の高齢者 |
介護保険
40歳以上になると加入義務が発生する
対象
・要介護認定
介護支援専門員による介護サービス
・ケアプランの作成
・在宅サービス(ホームヘルパーの派遣)
・施設サービス(特別養護老人ホーム、療養型病床群)
利用方法
・利用者が業者と契約
・介護費用の○割を自己負担(残りは保険料と公費で賄う)
関連:社会保険について
高齢者福祉
予防のためのサポート
テクノロジーの活用
・介護をサポート
・現役世代をサポート(経済的余裕・時間的余裕の創出)
・高齢者世代の自助をサポート
仕事のサポート
高齢者が仕事から引退しなくても大丈夫・・・ってのは不可能?
高齢者を誰が支えるのか?
世代内 or 世代間
所得の再分配を世代内ですることはできないのか?
国家内 or 国家間
人口ピラミッドが富士山型の国とつぼ型の国とで協力することはできないのか?
関連:人口
参考文献
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