なぜ日本列島は「くの字」なのか?日本列島とフォッサマグナの誕生
日本列島の形成(ざっくり)
日本列島の原型はどうやってできた?
昔、日本列島はユーラシア大陸の一部だった。
ユーラシア大陸がのっているプレートの縁に、海のプレートがぶつかって沈み込むとき、海底にたまった土や生き物の化石、火山の島などが少しずつ大陸の縁に押しつけられていった。(これを「付加体」と呼ぶ)。
そこに、大陸から流れ出た泥や砂も加わって、“寄せ集め”のようにして日本列島の原型ができた。

この時期、西南日本と東北日本は別々の成り立ちをしていた。
- 西南日本は、もともと大陸プレートの一部として古くから存在し、長い時間をかけて隆起した「古い大地」。
- 東北日本は、太平洋プレートが沈み込むことで地面が盛り上がり、火山ができ、そこに堆積物が積もって形成された「新しい地形」。
そのため、西南日本と東北日本では地質が大きく異なっている。
- 中央構造線とは
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「中央構造線」は、日本列島がまだユーラシア大陸の一部だった時代にできた、非常に大きな断層。
地質学では、「構造線」はたくさんの地殻変動によってずれ動き、両側に異なる岩石や地質が並ぶようになった断層のことを指す。
中央構造線の両側には、古い岩石と新しい岩石など、まったく性質の違う地質が接している。
参考:中央構造線ってなに???

日本列島はどうやって今の場所にやってきた?
今からおよそ1900万年前〜1600万年前、日本列島の原型はユーラシア大陸の一部として存在していた。
しかし、海洋プレートが沈み込む動きに引っぱられ、列島は大陸から少しずつ離れていった。
このとき、西日本はフィリピン海プレートに、東日本は太平洋プレートに引っぱられ、観音開きのように回転しながら広がっていった。
こうして、日本列島は現在のような「弓なりの形」となり、ユーラシア大陸とのあいだに日本海が誕生したと考えられている。
つまり、日本列島は「別々に動いていた2つの島を、あとからくっつけたような存在」。
フォッサマグナとは?
西南日本と東北日本の「つなぎ目」にあたるのが、フォッサマグナ(大地溝帯)。
西南日本と東北日本が衝突した際、力がかかって「くぼみ」になった場所。
このくぼみには、のちに火山灰や土砂などの地層が何重にも積もり、現在ではだいぶ埋められた地形となっている。





