教員の人手不足をどう解決する?
前回の記事「学校の教員は増やした方がいいのか?」の続きです。
教員の人手不足の具体的な解決策
教員の人手不足問題を解決するためには2つの方向性
- 教員の数を増やす
- 教員の数が少なくても大丈夫にする
があるけど、2つ目の方向性=「教員の数が少なくても大丈夫にする」方向に突き進むべき!ってのが僕の意見です。
で、「こうすればいいんじゃないの?」って思ってる具体策がこちら↓
- 教員の業務の優先順位を明確にする
- (世間からの反発を覚悟で)防犯カメラを導入する
- (教員からの反発を覚悟で)動画授業を導入する
- (教員からの反発を覚悟で)担任制を廃止する
教員の業務の優先順位を明確にする
教員がありとあらゆることをちゃんとやろう!(=学校の仕事は全部大事!)って思いすぎなんです。
僕は教員の業務の優先順位を次のように決めちゃうのがいいと思っています。
【優先度1】生徒が学校内で安全に過ごせるようにするための業務(安全管理・生徒指導など)
【優先度2】生徒が学力を身につけられるようにするための業務(教材研究・授業準備など)
【優先度3】それ以外の業務(掲示物作成・連絡ノートの確認など)
授業が最優先じゃないよ!って言うと、現役の教員の方々からの反発を喰らいそう…。
防犯カメラを導入する
教室や廊下など、いろんなところに防犯カメラ(とマイク)を設置するのがいいんじゃないのかな?って思います。
防犯カメラをつければ…
- 生徒同士のトラブルの抑止になる
- 教員のパワハラ防止になる
- トラブルが起きた後の事実確認が楽になる
- 授業を記録することで、授業の質向上につながる(←どうせほとんどの人は見返さないと思うけど)
「生徒を監視するなんてありえない!」って反発されそうなのはわかっています。
でも現代の日本っていろんな場所に防犯カメラがついていますよね。「監視されている…!」「窮屈だ…!」って思います?もはやカメラがついていることなんて意識しないですよね?むしろ安心しません?
「カメラがついていて嫌だ」って思う人よりも「カメラがついているから安心だ」って思う人の方が多いんじゃないのかな。
あと「カメラをつけると、見えないところでイジメが起きやすくなる」っていう反論。そりゃそうかもしれないけど、カメラを設置して”見えないところ”を減らした方がいいと思います。
動画授業を導入する
基本的な知識を獲得するための授業は思い切って動画授業へと転換。わかりやすい授業動画はたくさんあるし、生徒にとっても巻き戻したり再生スピードを変えられたりと便利なので。
ただ、全ての授業を動画でやるわけではなく、協働が必要な授業は一斉授業方式で行います。
※僕が勤務していた学校ではiPadがたくさん配備されていて、授業でiPadを1人1台使うことができました。ので、動画授業をやってみたことがあるんだけど、「○○先生ならではの要素ってどこにあるの?」って否定的に言われたりもしました。代替不可能な授業じゃないとダメだ!って考える抵抗勢力が学校にはたくさんいるので、実際に動画授業を導入するのは難しいとは思います。でも、そんなこと言ってたら教員の負担を少なくするなんてできないと思うんですよね。
※動画授業を導入すれば、授業時間を圧縮して時間割を大幅に変更することもできるはず
担任制を廃止する
特定の教員に業務が偏る原因の一つになっているのが担任制度だと思っています。
担任1人で抱えるからしんどいんですよ。それに、担任を固定化するから「あのクラスは担任がいいから…」「このクラスは担任がダメだから…」みたいなことが起こるんです。
ので、思いきって担任っていう制度を無くして、学年職員全員で学年の生徒全員の担任をする!みたいな感じにした方がいいのでは。
こうすれば、学年内で起きたトラブルへの対処の際に役割分担しやすくなるし、業務負担が均質化するし、年休をとりやすくなるはずです。
「来年は○○先生のクラスにはしないでください」っていう保護者の要求も無くなります。「ダメ」と(陰で)言われている教員の負担軽減にもつながります。
朝の会とか給食とか、各クラスに教員が一人以上つく必要がある場合は、「今週は1組」「来週は2組」みたいな感じで1週間でローテーションすればOK。
…って思うんですけど、どうでしょうか?
今までのやり方を維持したまま人手不足を解消するのはムリだと思うので、教員自身も変化を受け入れなきゃいけないんじゃないのかなって思います。