日本史

第一次世界大戦の特徴(今までの戦争との違い)【日本の歴史】

第一次世界大戦の特徴と終わり方について説明します!

第一次世界大戦の特徴(今までの戦争と何が違うのか?)

第一次世界大戦の特徴を3つ説明します。

世界大戦になった

ドイツ・オーストリアの同盟国イギリス・フランス・ロシアの協商国の2つの陣営に分かれてヨーロッパを主戦場として行われた戦争

→やがてオスマン帝国や日本、アメリカが参戦して世界的な規模の戦争になった。

なぜ世界大戦になったのか?についてはこちら↓

最新兵器が使用され、長期戦になった

最新兵器

  • 機関銃
  • 毒ガス
  • 戦車
  • 飛行機
  • 潜水艦

特に機関銃が本格的に投入されたことのインパクトが大きかったようです。

機関銃でババババと射撃する制圧射撃のせいで正面突破しにくくなったので、兵士たちは塹壕っていう防御用の溝を作って、隠れながら戦うことになりました。

さらに鉄道による輸送が発達していたので、素早く補給したり援軍が駆けつけたりできるようになりました。

これらの結果、戦争は持久戦になって、予想以上に長引くことに。

この状況を打開するべく、効果的な戦い方が模索されることになりました。

毒ガス

  • 塹壕で隠れている兵士を倒すために毒ガス(←比重が空気より重いので、塹壕に溜まって歩兵に被害を与えられる)を使う。

戦車

  • 塹壕を乗り越えられる戦車を使う。

飛行機

  • 飛行機で爆撃する。

総力戦となった

総力戦=国家の持つすべての力を出して行う戦争

(理由)

持久戦になったので、戦争に必要な物資を確保することが超重要になった。

→戦場以外での活動(軍需産業、輸送産業)が統制される。

長期戦・物量戦になったため、経済封鎖の戦略もとられました。

(理由)「直接的に攻撃をするよりも、戦争に必要な物資を補給できなくすることでダメージを与えよう!」っていう考え

  • (例)海軍力に勝る連合国は、経済封鎖によってドイツと海外との貿易を断つ
  • (例)ドイツは潜水艦を使ってイギリス・フランスの船を攻撃する無制限潜水艦作戦を1915年から実行

中立国を味方に引き入れることが重要となったため、

「協力してくれたらいいことがあるよ」って感じで同盟国側・連合国側ともに秘密条約を結んだ。

(内容)

  • 戦後の敵領土の分配
  • 植民地の分配
  • 植民地や民族独立運動の支援を得るべく自治や独立を約束

(例)

  • ロンドン秘密条約
  • サイクス・ピコ協定

第一次世界大戦の終結

長期化し総力戦となった第一次世界大戦。

参戦各国では、強い権限を与えられた政府のもとで統制経済が実行された。

  • イギリス・フランスは自国の植民地から資金や物資、労働力や兵員を動員できたため、統制は緩やか
  • ドイツ・オーストリア・ロシアは厳しい統制経済を実行(→国民が疲弊)

そして、第一次世界大戦は1917年に起きた2つの出来事によって終結に向かいました。

アメリカの参戦

1つ目が、中立を保っていたアメリカが参戦したことです。

ドイツは無制限潜水艦作戦を一度中止していたが、1917年に再び「無制限潜水艦作戦をやるぞ」って宣言。

→このことが一つの理由となって、アメリカが第一次世界大戦に参戦することに。

→一気に戦争終結に向かった。

ロシア革命

2つ目が、ロシア革命にともなってロシアが戦線離脱したことです。

疲弊したロシア国民の間で戦争継続に反対する声が広がって、「政府を倒すぞ!」っていう革命運動が起きた。

→新しい政権の成立を宣言したロシア革命政府は、交戦国すべてに対して以下のように呼びかける。

「他の国から領土を取り上げたり、賠償金を取ったりしないので、もう戦争はやめましょう!」

ドイツの動き

1918年、ドイツはロシア革命政府と単独講和を結びました。「これで東側は大丈夫!西側に全力を投入するぞ!」ってことで、西部戦線で攻勢に出たけど失敗します。

その後、ドイツ側として戦っていた国々が「もう戦争をやめます」って降りていった中で、疲弊したドイツも1918年10月に休戦交渉を申し出ます。

しかし「もう戦争は嫌だ!すぐに講和をしてくれ!」って思っていたドイツ兵士や国民が反乱を起こすと(キール軍港の蜂起)、革命運動が全国に広がりました。

結果、ドイツの皇帝が亡命することになり、新たにドイツで権力を握った臨時政府が「もう戦争をやめます」っていう休戦協定を結びました

こうして第一次世界大戦が終結。

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参考文献

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