函館の歴史についてざっくりまとめました!
本記事の内容
- 函館の歴史
大昔
現在の中心市街地のあたりは海の底だった。
古代
縄文文化
本州や九州・四国と同じように、縄文文化が成立した。
続縄文文化
稲作が一般化する弥生文化は北海道には及ばず、北海道では続縄文文化と呼ばれる食料採取文化が続いた(稲作のない文化)。
擦文文化
7世紀以降、擦文文化が成立した(漁労・狩猟に基礎をおく文化)。
中世
アイヌの文化の成立と和人との交易
13世紀には先住民族であるアイヌの文化が生まれた。
漁労・狩猟や交易を生業としていたアイヌは和人と交易を行った。
※津軽の豪族 安藤氏(安東氏)が北海道に渡り、渡島(おしま)半島の南端の各地に道南十二館と呼ばれる館(たて)を作った。そのうちの一つが箱館に置かれた(宇須岸館:うすけし)。
※箱館に置かれた館は、函館湾の対岸北斗市の七重浜方面から見ると箱型に見えた→だから「箱館」と呼ばれるようになった…という説がある。
近世
松前藩の成立と箱館の発展
蠣崎氏(かきざき し)が他の館主を勢力下におき、渡島半島の南部を掌握した。
↓
1590年に豊臣秀吉に謁見、臣従することで安藤氏(安東氏)からの独立を果たした。
↓
1599年に姓を松前に改めた
↓
1604年に徳川家康から蝦夷地交易の独占権などを認められ、松前藩が成立
松前藩の藩財政
本州との交易によってまかなわれた
- 蝦夷地から産出する金
- 蝦夷地へ来航する船の入港税
- 蝦夷地に進出してきた商人からの運上金
※松前藩は箱館・福山(松前)・江差の三湊を拠点とし、それ以外での交易を禁止・管理した。
こうして箱館は海産物の集散地・交易地として発展した。
※蝦夷地と本州を結ぶ北前船が大活躍
※幕府の後ろ盾を得て箱館に拠点を置いた高田屋嘉兵衛はボロ儲け。
交易品
【北海道→本州】
- アワビ
- サケ
- ナマコ
- ニシン
- 昆布
【本州→北海道】
- 酒
- 米
- 陶磁器
- 塩
- 木綿
蝦夷地の幕府直轄化&箱館が拠点に→箱館が飛躍的に発展
日本近海に出没する欧米各国への対抗策として、江戸幕府が蝦夷地(北海道)を直轄地とし、拠点が箱館に置かれた。
※箱館奉行(のち蝦夷地奉行・松前奉行に改称)
蝦夷地経営の中心的な役割を担うようになった箱館は飛躍的に発展した。
その後も外国船の出没が相次いだため、1849年に幕府は松前藩に築城を命じた(→松前城)
近代
箱館の開港
1853年にペリーが浦賀に来航
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再び来航した1854年に日米和親条約が結ばれた
日米和親条約
- 薪や水・食糧の補給港として下田とともに箱館が開港されることに
※なぜアメリカは箱館に寄港したかったのか?については、日米和親条約についての記事で解説しています
条約締結後、ペリーは箱館に立ち寄って港内の測量などを行った。
幕府は箱館開港に備えて、防備のために五稜郭を築造して奉行所を移転した。
1855年、箱館が開港された(=箱館は外国への窓口となった)。
箱館が貿易港に
1858年に結ばれた日米修好通商条約により、箱館は貿易港となった。
箱館戦争→箱館から函館に
戊辰戦争最後の戦いとなった箱館戦争(五稜郭の戦い)が起きた。
1869年に蝦夷地は北海道に、箱館は函館に改称された。
1878、79年の大火により函館が生まれ変わる
1878年・79年の大火をきっかけに、街区改正、道路拡張などが行われて街が整備された。
※函館は大火が多い場所だった。
(理由)
- 強風が吹きやすい地形(←海に突き出ているので)
- 粗雑な住宅が密集
- 消火設備の不足
札幌に政治・行政の中心が移る
1871年に札幌に政治・行政の中心が移った。
しばらくは函館が経済の中心地だったが、大正期に小樽が発展した結果、函館の北海道内での地位は低下した。
※それでも漁獲物の水揚げ基地(←北洋漁業)、造船・食品加工などの関連産業の拠点として十分に栄えていた(「北の大都市」)」。
※日露戦争後のポーツマス条約によってオホーツク海・ベーリング海での漁業権を獲得した結果、北洋漁業が盛んに
小樽の歴史については別記事で
戦時中
1945年7月14日・15日に空襲を受けた。函館は古くから北海道と本州を結ぶ交通の要衝だったため、輸送手段である青函連絡船が主に攻撃対象とされた。
そのため、陸地の函館市街の被害は比較的少なかった。
現代
斜陽都市に
1946年から函館は樺太引揚者の受け入れの窓口になった。
1952年には函館の経済を支えてきた北洋漁業が再開された。
その後、高度経済成長期を迎えたが、戦前のようには繁栄せず、函館の相対的地位は低下を続けた(斜陽都市)。
- 1988年には経済水域の設定により北洋漁業が終焉
- 青函連絡船の廃止
観光都市として試行錯誤
函館ならではの名物を作ればいいのに【2022.9 函館旅行記】
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