タイの地理についてまとめました。
これくらい理解しておけば高校地理レベルとしては十分!
…なはず(リスクヘッジ)
※もっと突っ込んだ内容や理解の仕方・教え方の工夫については、別ブログ「社会科プラス」でまとめます。ぜひそちらもご覧ください!
タイの地形と位置
インドシナ半島とマレー半島
タイの領土はインドシナ半島とマレー半島にまたがっています。
※インドと中国(支那)に挟まれているからインドシナ
広大な平野
インドシナ半島には広大な平野があります。
その平野を流れるチャオプラヤ川の河口付近にあるのが首都バンコク。こうやって見るとバンコクがむちゃ発達したのも納得
チャオプラヤ川
東南アジアの三大河川のうちの1つ、チャオプラヤ川が流れています。
河口部には三角州(デルタ)が発達。
※チャオプラヤ川はバンコクを流れる(重要!)
※残りの2つはエーヤワディー川とメコン川
赤道が通る場所
タイは赤道から結構離れています。
狭まる境界からは離れている
タイは変動帯からは割と離れています。
ユーラシアプレートとインド・オーストラリアプレートの境界、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界
なので、地震や火山活動は少なめです。
タイの気候
東部:サバナ気候(Aw)
西部:熱帯モンスーン気候(Am)
※熱帯だけど熱帯雨林気候ではない(Af)って理解しておけばOKです
タイの歴史
植民地にならなかった
東南アジア諸国で唯一、植民地支配されなかった国です。
タイ立憲革命(1932)
タイは絶対君主制で国王が強大な権力を持っている国でした。
が、やっぱりどんな時代も権力者に不満を抱く人がいるんですね。
絶対王政のもとでの王族との身分差に「くっそー」と不満を抱いていた非王族の若手官僚が、1932年に軍部と協力してクーデターを起こしました。
こうして立憲君主制が導入され、国王の権力は制限されました。議会や内閣が政治的な権力を持つようになり、タイでの民主主義がスタート。
タイの人口と人口構成
タイの人口は約6,600万人(2022)。
他の東南アジア諸国に比べて少子高齢化が進行しています。
「thailand population pyramid」で検索するとヒットするPopulationPyramid.netは超便利です!
主な都市
首都はバンコク。
バンコクに都市機能や人口が一極集中しています。(→プライメートシティ)
バンコクには運河がたくさん。(→水上マーケット)
タイの文化
上座部仏教の信者が多い
上座部仏教:戒律を重んじ、厳しい修行を通じて自己の悟りに至ることを目指す。
タイの経済
緑の革命
1960年代半ばから、農業の生産性を向上させる取り組みがなされました。(緑の革命)
- 国際的な農業研究機関で開発された多収量品種の導入
- 化学肥料の使用
- 農薬の使用
- 灌漑設備の整備
- 農業機械の導入
→地域によってはコメの二期作も可能に!
コメの輸出が盛ん
チャオプラヤ川流域で稲作が盛ん。
緑の革命により、コメの生産が拡大しました。
- 上流:天水に依存して自給用の浮き稲を粗放的に栽培
- 下流:灌漑により商品用の米を企業的に栽培
タイはコメの輸出で世界第3位です。(2021)
自動車工業が盛ん
特にバンコクで自動車工業が盛んで、バンコクは「東南アジアのデトロイト」って呼ばれています。
※1985年のプラザ合意後の円高によって、日本企業の進出が加速(←安価な労働力を求めて)
アジア通貨危機(1997)
1997年にタイの通貨バーツが大暴落し、経済危機に陥りました。影響は周辺国にも波及。
(経緯)
- 東南アジアの社会主義化を防ぎたかったアメリカがタイを支援
- タイも外資を積極的に誘致する政策を採用
- その結果、タイに投資が集まった
- しかし、1970年代末から中国が改革開放政策を推進
- 投資先として中国の魅力が高まり、相対的に東南アジアの投資先としての魅力が下がった
- すると本来はタイの通貨バーツの価値は下がるはず
- ところが、タイの通貨バーツは貨幣価値を米ドルと連動させていた(ドル・ペッグ制)
- その結果、「バーツの貨幣価値は実態よりも高くなっている」と考えた投資家が大量発生し、一気にバーツを売りまくった
- 一気にバーツが暴落し、通貨バーツを信じていた人たちは「ぎゃー」っていう悲鳴とともに大混乱
※受験的には、ここまで理解しておかなくも大丈夫だと思います
タイの政治
立憲君主制
タイは立憲君主制の国です。タイ王国(Kingdom of Thailand)。
タイの社会問題
交通渋滞と大気汚染
高架鉄道や地下鉄が整備されているものの、バンコクの交通渋滞は深刻です。
まじでヤバいです
国内の経済格差
首都バンコクと農村部との間の経済格差が深刻です。
就業機会を求めてバンコクに流入する貧困層もたくさんいます(→道端で寝たり、スラムができたり)
※賃金水準の低い周辺国からも出稼ぎ労働者が大量に流入しています
もっと突っ込んだ話は
→社会科プラスで
※中高生は、とりあえず本記事の内容を理解するべし。この記事の内容をわかっておけば、高校受験や大学受験の共通テストならそれなりにいける…はず
(もっとリアルなことを知りたい人は社会科プラスへ)
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