外貨獲得が必要な理由・目的について。
外貨獲得が必要な理由
「自国通貨に価値を感じていない相手」と価値のやり取りをするため
以下、なるべく丁寧に説明します!
モノのやり取りには「相手が価値を感じているもの」が必要
「相手が持っているモノ」が欲しい!!!
って思った時(=そのモノに価値を感じている時)、それを手に入れるには大きく3つの方法があります。
- 略奪する
- プレゼントしてもらう
- 何かと交換する
相手から無理やり奪うのは論外。また、無償でプレゼントしてもらえればうれしいけど、そんなハッピーなことはそう多くはありません。
人間社会では、「お互いに価値あるものを出し合って交換しようよ」ってなるのが基本です。
=売る人と買う人の間で価値の等価交換が行われる。
つまり、「相手が持っているモノが欲しい!!」って思った時、それを手に入れるには「相手が価値を感じているもの」を渡すことが必要になります。
しかし、自分が持っているモノが「相手が価値を感じているもの」であるとは限りません。
例えば自分がリンゴをたくさん持っていてリンゴを交換に使おうとしても、相手がリンゴに価値を感じていなかったらリンゴを交換材料にはすることはできないわけです。
物々交換が成り立つには、2人がお互いに「相手が価値を感じているもの」を持っているという欲求の二重の一致が必要になります。
貨幣があると価値の交換がスムーズになる
ここで登場するのが貨幣です。
価値がある(と信じられている)貨幣を使うことによって、ものの交換がスムーズになります。
さっきの例で言うと、リンゴに価値を感じていない相手だったとしても、相手が貨幣に価値を感じているのであれば、貨幣を使って交換することができる(=お金で買うことができる)わけです。
(例)日本国内では、日本人は日本のお金(円)に価値を感じている。だからこそ、日本円を使ってモノを買うことができる。
自国通貨に価値を感じない相手がいる
しかし、自分が持っている貨幣に価値を感じない相手もいます。
(例)僕モチオカが日本円をまったく持っておらず、「モチオカマネー」しか持っていなかった場合、誰もモチオカマネーになんか価値を感じないので、僕はモノを買うことができない。
(例)外国からモノを買いたい時、相手国の人が日本円にまったく価値を感じていない場合は、日本円を使ってモノを買うことができない。
(例)外国からモノを買いたい時、相手国の人がドルに価値を感じている場合は、ドルを使えばモノを買うことができる。
「相手が持っているモノが欲しい!!」って思った時、それを手に入れるには「相手が価値を感じているもの」を渡すことが必要で、交換材料として使われるのが貨幣ですが、
貨幣ならなんでもいいわけではありません。
ここで「相手が価値を感じている貨幣」が必要になります。
それこそが外貨。
外貨=「相手が価値を感じているもの」
相手国で使われている通貨(外貨)は「相手が価値を感じている貨幣」です。価値を感じているからこそ、貨幣として機能するわけなので。
※「国内では使われていないけど、価値があると世界的に認められているから欲しい!」っていう外貨もある(←「自分の国ではウォンが使われているけど、他の国からモノを買う時に(輸入する時に)ドルやポンドが必要だから、ドルやポンドをなるべく持っておきたい!」みたいな)
まとめ
つまり、外貨があれば「自国通貨(例えば日本円)に価値を感じていない相手」とでも価値のやり取りをすることができるわけです。
逆に言うと、外貨がないと外国の人からモノを買えないことがあるということ。外貨が足りなくなるとむっちゃ困るんです。
関連:日本の産業革命(製糸業は外貨獲得産業として重要だった)
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