貿易についてざっくりまとめました!
貿易
貿易=国家間の商品取引
※国際分業:各国がそれぞれ最も適した商品を作り、貿易を通じてその交換を行う。
政府の関与の度合いによる分類
自由貿易
貿易について国家が統制を行わず、民間の自由取引に任せること
保護貿易
自国産業の保護のため国家が貿易に介入して制限を加えること
(制限方法)
- 関税障壁
- 非関税障壁(数量制限など)
※国際収支が赤字になると台頭する考え方
相手国との関係による分類
水平貿易
先進国と発展途上国との間の貿易。
発展途上国からは原料・食料が輸出され、先進国からは工業製品が輸出される。
垂直貿易
先進国同士の貿易。
工業製品がお互いに輸出入される。
世界貿易の発達の歴史
産業革命+商工業や交通の発達
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先進工業国と原料供給国(植民地)の間で物資の移動が活発になった(=国際分業)。
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第二次世界大戦前、国内産業を保護するために多くの国が保護貿易政策をとった。
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第二次世界大戦後、資本主義国(先進国)を中心に、自由貿易を原則とする貿易の拡大をはかる動きが見られた。
- 1945〜 国際通貨基金(IMF)
- 1947〜1995 関税及び貿易に関する一般協定(GATT)
- 1995〜 世界貿易機関(WTO)
↓
先進国と新興国の思惑が入り乱れ、たくさんの国で話し合いをする世界貿易機関(WTO)は機能しなくなってきた。
(合意形成に全然至らないし、合意形成できても時間がかかりすぎ)
↓
2000年代から、特定の国同士で貿易に関する協定を結ぶ動きが活発化した。
- 自由貿易協定(FTA)
- 経済連携協定(EPA)
(例)
- 2002 日本・シンガポール新時代経済連携協定
- 2008 日本・フィリピン経済連携協定
- 2018 環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定
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???
自由貿易を推進していたアメリカが保護貿易に転じたりしてカオス
日本の貿易
貿易依存度
貿易依存度=GDPに対する輸出入額の割合
日本は他の先進諸国に比べて圧倒的に低い(=日本は超内需型国家)。
貿易相手地域
アメリカ、中国の比率が高い。
日本の貿易の変化
1960年代前半まで
- 内需主導型
- 外国から原材料を輸入して国内の工場で加工→国内で消費
1965〜70年代前半
- 外需主導に転換
- 外国から原材料を輸入して国内の工場で加工→外国に輸出
- 大幅な貿易黒字(アメリカは大幅な貿易赤字)
1970年代後半〜1985年
- 石油危機後も外需主導型を継続
- アメリカとの貿易摩擦が深刻化
1985年〜
- 内需主導型
- アメリカに投資し、日本は世界最大の債権国に(←プラザ合意による円高ドル安を利用)
貿易交渉
いつも農産物に関する話し合いで揉める。
- 日本の農産物は価格競争力が低い
- 農業が強い国との自由貿易を認めると、日本の農家が駆逐されてしまう
- しかし自民党政権にとって農家は支持基盤だし、食料安全保障的にも農家保護は大事
参考文献
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