【解説&掘り下げ】2023共通テスト地理B 大問1 自然環境と自然災害
共通テスト地理(※)で9割超え、理想は満点!を目指していた僕が、実際にどんなふうに問題に取り組んでいたのかを紹介します。(※僕が受験生だった時はセンター試験でした)
70〜80点台で伸び悩んでいる人にとって、きっと参考になると思います!
大きく2つの場面に分けて解説します。
1. 問題を解いている最中の思考
- ① 時間を意識しながら、どうやって答えを特定していくか
- ② 自信がない時・迷った時に、どうやって確証を得るか
2. 解き終わった後の復習(事後学習)
- ③ 教科書知識の確認と、そこからの深掘り・整理
- 問題
- 解答番号1(自然現象の時間・空間スケール)
- 問題を解いている最中の思考
- 解き終わった後の復習(事後学習)
- エルニーニョ現象とは?
- エルニーニョ現象とラニーニャ現象はかなりの頻度で起きている?だとしたら、これって「異常気象」って言えるのかな・・・?
- エルニーニョ現象・ラニーニャ現象自体を制御するのは現在の技術でも不可能?
- 解答番号2(サンゴ礁とマングローブ)
- 解答番号3(世界の気候)
- 解答番号4・5(火山と熱帯低気圧)
- 解答番号6(日本周辺の地震の震源)
- 解答番号7(都市型水害)
- ほかの大問・年度の解説一覧はこちら
問題
問題は東進ハイスクールさん等のページを参照してください…!
解答番号1(自然現象の時間・空間スケール)
問題を解いている最中の思考
エルニーニョ・ラニーニャ現象は太平洋の赤道付近の現象。時間は数ヶ月から数年かな。
地球温暖化は地球全体の現象。時間スケールも長期にわたる。
低気圧・台風は日本やメキシコ湾周辺、インド洋の現象。時間は数日から数週間程度。
モンスーンはアジアの現象で、時間は数ヶ月。
①は時間スケールが小さいので低気圧・台風。
最も空間スケールと時間スケールが大きい④は地球温暖化。
②と③は空間スケールは同じくらいだけど、時間スケールが異なる。③は長いと10年くらい続く。さすがにモンスーンはそんな長期の現象ではないので、③はエルニーニョ・ラニーニャ現象。
残った②がモンスーン。
答えは②。→正解でした!
解き終わった後の復習(事後学習)
エルニーニョ現象とは?
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の中央から東側にかけての海面水温が、平年より高くなる状態が数ヶ月間続く現象。
エルニーニョ現象とラニーニャ現象はかなりの頻度で起きている?だとしたら、これって「異常気象」って言えるのかな・・・?
エルニーニョ現象とラニーニャ現象は、通常3~7年ごとの周期で発生している(平均すると約5年ごと)。
これらは合わせて「エルニーニョ・南方振動(ENSO)」と呼ばれる大規模な気候変動システムの一部であり、数年ごとに繰り返す「通常の変動の範囲内」の現象と言える。
しかし、エルニーニョ現象・ラニーニャ現象は、地球全体の気圧配置や偏西風の蛇行に影響を与え、結果として世界各地や日本で猛暑・冷夏、集中豪雨・干ばつ、暖冬・厳冬のような「異常な天候」を引き起こす。
エルニーニョ現象・ラニーニャ現象自体を制御するのは現在の技術でも不可能?
エルニーニョ現象やラニーニャ現象といった大規模な海洋と大気の相互作用システムを、現在の技術で意図的に制御することは不可能。
しかし、観測技術の向上により、現象の発生を数か月前から予測する精度は向上している。また、予測情報に基づき、農業計画の見直し、災害への早期警戒といった適応策を講じることで、被害の軽減を図っている。
・・・なるほど。人類が付き合っていかなければいけない問題なのね。
でも日本のような先進国(って今も言えるのかは謎だが)は「適応策」を講じることでなんとかなっているかもしれないけれど、エルニーニョ現象の影響を強く受ける国もありそうだな。
特に大きな影響を受けるのは、経済を一次産業(農業や漁業)に大きく依存している国々。
ペルーやエクアドルなどの南アメリカ大陸の太平洋岸の国々では、エルニーニョ現象時の影響を強く受ける。海水温の上昇により、魚が深海や冷水域へ移動するため、主要産業である漁業が大打撃を受ける。また、記録的な豪雨による洪水や土砂災害が頻発する。
エチオピア、ケニア、ジンバブエなどのアフリカ東部・南部の国々では、エルニーニョ現象時に豪雨や洪水に見舞われることが多い。ラニーニャ現象時には深刻な干ばつに見舞われることが多く、農作物の壊滅的な被害や飢餓のリスクが高まる。
インドネシアやマレーシアなどの東南アジア諸国では、エルニーニョ現象時に深刻な干ばつと高温が発生しやすくなり、乾燥による大規模な森林火災が起きやすい。
解答番号2(サンゴ礁とマングローブ)
問題を解いている最中の思考
サンゴ礁もマングローブも海水温が高い地域で発達するが、サンゴ礁は海で、マングローブは汽水が分布する地域で発達する。
マングローブは河口付近で発達することが多いので、海岸線に沿って分布している様子を示しているアがマングローブかな。
サンゴ礁がある海はどこも透き通っていてキレイなイメージがある一方で、マングローブがある場所の水は泥が混じっていて茶色っぽいイメージがある。アマゾン川の河口付近は泥が多そうなので、アマゾン川の河口周辺に分布が見られないイはサンゴ礁で合っていると思う。
アをよく見ると、ミシシッピ川の河口のあたりにも分布が見られる。ミシシッピ川は三角州で土砂の運搬量が多いので、サンゴ礁は発達しなそうだ。
図3の海流に関しては、南アメリカ大陸西岸は高緯度から赤道に向かって海流が流れている。だからAからBの向きが正しい。
つまり南アメリカ大陸西岸の海流は寒流。海水温が低いので、イのように南北アメリカ大陸西岸はサンゴ礁が発達しにくいということだろう。つまりサンゴ礁の方がマングローブよりも高い海水温を必要とするってことか。
一方、南北アメリカ大陸東岸の海流は赤道から高緯度へと流れる暖流になる。海水温が高くなるため、カリブ海やブラジル南東部でサンゴ礁が発達しやすいのだろう。
ということで答えは①。→正解でした!
解き終わった後の復習(事後学習)
そもそもサンゴとマングローブについて、よくわかっていない。教科書を読み直して、ちゃんと理解しよう。
サンゴとは?
サンゴはクラゲやイソギンチャクに近い動物。固い骨格を発達させる。サンゴは体内に褐虫藻(かっちゅうそう)という藻類を共生させているものがいて、そのようなものを造礁サンゴ、強制させていないものを宝石サンゴと呼ぶ。
| 造礁サンゴ | 体内に共生藻を持ち、この共生藻が光合成でエネルギーを得る。そのため、造礁サンゴは水深が浅く海水の透明度が高い熱帯・亜熱帯の海域に生息する。造礁サンゴが海面近くまで積み重なった地形をサンゴ礁と呼ぶ。 |
| 宝石サンゴ | 体内に共生藻を持たず、光合成でエネルギーを得ないため、深い海に生息する。枝状に成長する。 |


サンゴ礁は多様な水産資源の産卵・生育場所となっているほか、自然の防波堤として機能し、沿岸地域を浸水や土砂流出から守っている。
しかし近年、サンゴ礁の白化現象が問題となっている。海水が高温になることでサンゴに負荷がかかり、体内の共生藻を失って白くなる現象。地球温暖化などにより海水温の上昇が長期間続き、白化現象が継続すると、サンゴは死滅してしまう。

マングローブとは?
マングローブは熱帯・亜熱帯地域の海岸や河口部にある、海水と淡水が混ざり合う汽水域に生息する植物の総称。マングローブという一つの植物があるわけではない。
マングローブは多様な水産資源の産卵・生育場所となっているほか、自然の防波堤として機能し、沿岸地域を浸水や土砂流出から守っている。
しかし近年、マングローブの伐採が問題となっている。マングローブの生息環境である塩分を含んだ土地はエビの養殖に適していることから、世界的なエビの需要増加に伴い、東南アジアなどでエビ養殖場を作るためのマングローブの伐採が行われている。その結果、マングローブの防災機能が失われたことで、津波や高潮への脆弱性が増している。
マングローブ林をそのまま維持・活用せず、伐採してエビ養殖場(特にブラックタイガーの養殖池)に転換したのは、その方が短期的・直接的な経済的利益が大きいと判断されたからである。マングローブ林の土地は比較的安価なので、エビ養殖は非常に収益性が高いビジネスであり、特に途上国の政府や企業にとって外貨獲得の主要な手段となった。

解答番号3(世界の気候)
問題を解いている最中の思考
見たことない図だけど、こういうのは落ち着いて読み取れば絶対できる。
オーストラリアのパースは確か地中海性気候(Cs)の都市だったような。南半球なので、1月頃に暖かく、7月頃に寒くなる。が、温帯なのでそこまで極端に暑くなったり寒くなったりはしない。
ロシアのヤクーツクは気温の年較差が極めて大きい都市としてよく出てくる都市だったような。確か冷帯。冬はものすごく寒くなる。
ボリビアのラパスは高山気候の都市。赤道に近いから年間を通した気温の変化は小さいけれど、赤道に近い割に気温は低め。南半球だから1月頃に暖かく、7月頃に寒くなるけど、赤道に近いからそんなに極端な差は生じないはず。
ということで図を見てみる。東京は気温が書かれているけど、他の図は暑いか(+)寒いか(-)しか書かれていないのね。
カは1月頃に暖かく、7月頃に寒くなっている。南半球。
キは8時くらいの気温を見ると、1年を通してほぼ一定になっている。これは赤道に近い地域の特徴だから、ボリビアのラパスだろう。
クは1月頃に寒く、7月頃に暖かくなっている。ロシアのヤクーツクだろう。線がびっしり引かれているのは、夏と冬の間の気温差がものすごく大きいことを表している。ロシアのヤクーツクで間違いない。
ということで、カはオーストラリアのパース。
答えは②。→正解でした!
解き終わった後の復習(事後学習)
なぜパースは地中海性気候(Cs)なのだろう?
夏季(12月〜翌2月頃)は亜熱帯高圧帯が南に移動し、パース上空を覆う。高圧帯の下では下降気流が卓越するため、空気が乾燥し、高温で乾燥した晴天の日が続く。
冬季(6月〜8月頃)は亜熱帯高圧帯は北に移動する代わりに、湿潤な偏西風の影響を受ける。偏西風がインド洋からの湿った空気をもたらすため、比較的温暖で雨の多い天候となる。
解答番号4・5(火山と熱帯低気圧)
問題を解いている最中の思考
①はカリブ海に浮かぶ島々。火山島だっけ・・・?メキシコ湾からカリブ海あたりはハリケーンが起きる。
②はブラジル高原あたり。リオデジャネイロとかがある地域かな。ここで起こる自然災害ってなんだろう・・・。高原で斜面になっている場所が多いから、土砂災害とか?よくわからん。
③アフリカ南西部。この地域の自然災害の知識がない・・・。アフリカはほぼほぼ安定陸塊で、この地域はまさに安定陸塊の場所だから火山はないし、地震もないはず。
④サハラ砂漠の西部。このあたりの自然災害は干ばつ?砂漠化?
⑤イタリア周辺。アルプス・ヒマラヤ造山帯の一部。火山があるし、地震もあるだろう。大昔に火山の噴火で壊滅した街があったし。
Jは火山の話。Kは熱帯低気圧の話。
JとKの両方があてはまるのは①かな。カリブ海の島は確か火山島だったし。あとハリケーンの被害を受ける。
⑤にJが当てはまるのは確実だけど、イタリアに熱帯低気圧は来ないだろう。
だからJとKの両方に当てはまるのは①で、Jのみが当てはまるのは⑤。→正解でした!
解き終わった後の復習(事後学習)
カリブ海あたりのプレートについてよくわかっていなかったから、教科書で復習しよう。
カリブプレート
西インド諸島は北アメリカプレート、南アメリカプレート、カリブプレートの境界に沿って形成されている。
イタリアで火山が多く見られる理由ってなんだっけ?
地中海はユーラシアプレートとアフリカプレートの境界。イタリア南部やギリシャ周辺では、アフリカプレートがユーラシアプレートの下に沈み込んでいる。これがイタリアの火山活動(エトナ山など)や、地中海東部の地震活動の主な原因となっている。
しかし、ユーラシアプレートとアフリカプレートの境界が全て沈み込み帯であるわけではない。一部の地域では、プレート同士が横方向にすれ違っている。
火山灰ってミネラルが豊富で、肥沃な土壌になるポテンシャルがあったような
火山灰には、植物の成長に必要なカリウム、リン酸、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルが含まれている。降り積もったばかりの火山灰は無機質であり、すぐに植物が利用できる形での栄養分は不足しているが、石灰や堆肥、肥料を適切に投入することで、肥沃な土壌に改良することができる。
イタリアの農業地帯は、火山の周辺や火山灰が堆積した平野部に広がっている。イタリアで栽培されるトマトやブドウなどの農作物は、火山灰の恩恵を受けていると言える。
参考:テラローシャ、レグール、テラロッサ、黒ボク土とは?【間帯土壌】
そういえばトルコ東部で2023年に大きな地震が起きたな・・・。
2023年2月にトルコ南部・シリア国境付近でマグニチュード7.8の巨大地震が発生した。トルコは、ユーラシアプレート、アフリカプレート、アラビアプレートという3つの大きなプレートに囲まれた、非常に複雑な地質構造の地域。
参考:トルコ・シリア地震
参考:アナトリアプレート
そういえばハリケーンって何月ごろに多いんだろう?
ピークは8〜10月にかけて。台風と同じって考えればOK!
ブラジルで多い自然災害ってなんだろう?
季節的な大雨や集中豪雨によって引き起こされる洪水と土砂崩れ。
リオデジャネイロ州やサンパウロ州などの沿岸部には、海に面して切り立った山々が連なる地域が多くある。
リオデジャネイロなどの大都市では、平地の不足や地価の高さから、多くの低所得者層が丘陵地や急斜面に住宅(ファヴェーラ)を建設している。これらの地域では適切な防災インフラ(排水設備など)が整備されていないことが多く、洪水や土砂崩れに脆弱。
参考:ファヴェーラ
解答番号6(日本周辺の地震の震源)
問題を解いている最中の思考
プレート境界について理解しているかを問う問題。図7にプレート境界を大まかに描き込む。
Pは中国、Qは韓国も含んでいる。中国や韓国は安定陸塊で大きな地震はほとんど起きないんじゃないかな。PとQは西端で地震が起きているタじゃなくて、チかツだと思う。
一方、Rは南西諸島を含んでいる。南西諸島はプレート境界にできた島々だから、地震が起きるはず。だから西の方でも地震が起きているタがRだと思う。Rの東の方には水深がものすごく深い海溝がある。その様子もタは表している。タはRで間違いない。
ではチとツの判定。ツは東西にわたって深度が浅い地域でも地震が起きている。本州に広く重なっているQだろう。特に中部地方はプレートがぶつかりあっている地域(だから日本アルプスができている)なので、地震が多いはず。ツはQ。
残ったチはP。プレート境界に当たる東部で地震が多発していて、日本列島の下にプレートが潜り込んでいる様子がよく表されている。
答えは⑤。→正解でした!
解き終わった後の復習(事後学習)
日本の地震について復習しておこう。
日本の地震
日本付近の地震はプレート境界で発生する海溝型地震と、活断層で発生する直下型地震。
中国や朝鮮半島は地震が起きにくい?
朝鮮半島はユーラシアプレートの内部に位置しており、プレート境界から離れているため、地震は起きにくい。
中国は地域によって状況が大きく異なる。北京や上海といった東部の平野部では地震は起きにくい。しかし、西部・南西部のチベット自治区や四川省、雲南省などは地震が非常に多い。
解答番号7(都市型水害)
問題を解いている最中の思考
都市化によって地表面が舗装される。地表面が舗装される前は、雨水は土に浸みこみ、ゆっくりと地下を流れて河川へと合流する。地表面が舗装された後は、雨水は土に浸みこまず、下水道に一気に流れる。下水道に合流した雨水は、一気に河川へと放水される。
って考えると、都市化の前は河川の水位が緩やかに上がり、なかなか水位が下がらないのに対して、都市化の後は河川の水位が一気に上がるはず。小規模な河川は特に、水位の上がり方が激しくなるだろう。
だから都市化の前がYで、都市化の後がX。マは「YからX」で、ミはn。答えは④。
mも一応検討する。河道が改修されても、水位の上がり方にはそんなに影響はないと思う。遊水池や放水路が造られると、急激に上がった水位を下げやすくなるはず。だからXは急激に水位が下がってはいるけれど、水位がYからXのように変化した説明としては、「地表面が舗装」を言っていない点でmは不十分。
やっぱり答えは④。→正解でした!
解き終わった後の復習(事後学習)
都市での水害って超重要テーマだよな。日本でもよく浸水被害のニュースを見るし。この機会に深掘りしよう。
川沿いで宅地開発が進んでいる?
多くの国・地域で、洪水リスクの高い地域(後背湿地)での宅地開発が急速に進んでいる。
具体例
- 東京の東部:江戸川区、葛飾区、墨田区、江東区
- 大阪平野:淀川沿い
- 濃尾平野:木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)の氾濫原
背景には、都市への人口集中が進んでいる中で、コストを抑えて建設することで利益を最大化したい開発業者のニーズと、住宅を安く購入・賃貸したい需要側のニーズが合致したことがある。
供給側が洪水リスクを十分に周知しなかったり、需要側が洪水リスクを軽視したりすることで、災害が起きたときに被害を受ける人が増えてしまう。
特に急速に都市化が進む途上国や新興国では、この問題が深刻である。土地利用計画や建設規制が開発スピードに追いつかず、リスクの高い地域でも開発が野放しにされがち。


都市型水害とは?
低地の市街地では、これまで主に外水氾濫(川の水位が上がって堤防を越えたり、決壊したりして水があふれる被害)を防ぐ対策が進められてきた。たとえば、強い堤防を築いたり、増水した川の水を一時的にためる施設や、別の川や海へ流す施設を整備したりしてきた。
しかし、その結果として、新たなタイプの水害が起きるようになっている。
都市化が進み、道路や建物の敷地がコンクリートやアスファルトで覆われると、雨水が地面にしみこみにくくなる。そのため、降った雨が短時間で地表を流れ、側溝や下水道に一気に流れ込むようになった。その排水能力を超えると、水があふれて道路や地下空間、低地の住宅が浸水する。これが内水氾濫(都市型水害)と呼ばれる現象である。
ところで、後背湿地は「軟弱な地盤」で液状化現象が起きやすいって言うけど、そもそも「軟弱な地盤」ってなんだっけ?
軟弱な地盤:水分を多く含み、粒子の結合が緩い地盤。
- 建物の重みで地盤が沈み込みやすく、建物が傾いたり沈下したりしやすい。地震の揺れが増幅されやすく、大地震の際は液状化現象が起きやすい。後背湿地(氾濫原)、三角州、旧河道、海や沼を埋め立てた場所などが該当する。
強固な地盤:乾燥しており、粒子の密度が高く、硬い岩盤に近い地盤。
- 建物の重みがかかってもほとんど沈下せず、非常に安定している。地震の揺れが増幅されにくく、大地震の際も液状化現象が起きにくい。台地(洪積台地)、丘陵地、山地など、古い時代に形成され圧密が進んだ地層や岩盤が地表近くにある場所などが該当する。








