ニュースで「新しいローマ教皇が選ばれました」と聞いても、
- 「なんでそんなに話題になるの?」
- 「そもそもローマ教皇って何者?」
と思う人も多いかもしれません。
でも実はこの話題、キリスト教の2つの大きなグループ「カトリック」と「プロテスタント」の違いを考えるヒントになります。
今回はローマ教皇を題材に、カトリックとプロテスタントの違いをざっくり学びましょう!
カトリックとプロテスタントの違いって?

キリスト教は世界にたくさんの信者がいる宗教ですが、大きく分けると「カトリック」と「プロテスタント」という2つのグループがあります。
カトリックは、ローマ教皇(法王)というトップがいて、世界中のカトリックの教会がその教えに従っています。
プロテスタントには、ローマ教皇のような全体のリーダーはいません。教会や教派ごとに独立して運営されています。
つまり、カトリックはピラミッド型(中央集権)、プロテスタントはネットワーク型(分権)のようなイメージです。
ローマ教皇って、どんな人?

ローマ教皇は、カトリック教会のトップです。
世界中に約12億人いるカトリック信者の「道しるべ」となる存在であり、発言や姿勢が世界に大きな影響を与えることもあります。
カトリックの教え(教義)は、「聖書」や「伝統」「公会議(こうかいぎ)」などを通じて2000年にわたって積み上げられてきました。
これらの教義は「時代に合わせてすぐに変えられるものではない」とされています。

しかし今の社会では、男女平等・性の多様性・個人の自由といった価値観が重視されるようになっています。
その中で、カトリックの伝統的な立場が「時代遅れ」「差別的」と見られることもあります。
たとえば
- 女性が神父になれない
- 中絶や避妊に反対
- 同性婚を認めない
こうしたテーマに対して、ローマ教皇がどんな言葉を使い、どんな姿勢を示すかによって、カトリック全体の空気が変わることもあります。
だからローマ教皇の言動はニュースになるんですね!
プロテスタントではどうなの?
プロテスタントは、さまざまな教派に分かれていて、それぞれが自分たちの考え方で教会を運営しています。
そのため、さきほどのようなテーマ(女性の立場やLGBTQ、避妊など)についても、カトリックより柔軟な対応をしている教会もあります。
ただし、考え方は教派ごとにちがうので、「プロテスタントはこうです」と一言では言い切れません。
まとめ
ローマ教皇が選ばれるたびに世界が注目するのは、カトリックが「世界でひとつの教会」であり、そのトップの考えが全体に大きく影響するからです。
一方、プロテスタントは教派ごとに自由な考えを持ち、全体をまとめるリーダーがいないという点が大きく違います。
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