社会の解説

【地理】時差の求め方・計算方法をわかりやすく:本質を理解しよう!

モチオカ(望岡 慶)

時差の計算って頭がこんがらがりますよね。「東経と西経ってどっちが早いんだっけ?」とか。

そこで本記事では、時差の基礎知識・求め方(公式みたいなもの)について説明をします!

  • 時差の前提知識
  • 時差の求め方
  • 日付変更線をまたぐ時差の求め方
  • 飛行機が出てくる時差の求め方
モチオカ
モチオカ

モチオカです。TwitterYouTubeやってます!【お問い合わせ半生振り返りこのブログについて

時差の求め方の前提となる知識

時差の計算方法(公式)を暗記・丸覚えしなくて済むように、本質的な部分を説明します!

そもそも時差とは?

まず、なんで国ごとに時刻が決まっていて「時差」というものがあるのか?についてです。

「時刻」の簡単な歴史から説明します!

Stockholm, Sweden(Taken: Mar. 2026)

もともと人類は、太陽の位置で時の流れを判断していました。

もちろん時計なんてものはなかった。だから「2時」「3時」「4時」って細かく区切って時間をとらえていたわけではなく、「朝」「昼」「夜」っていう大雑把なとらえ方だった。時計を見ないで1日過ごすイメージ。

Okinawa, Japan(Taken: Apr. 2022)

やがて、人類は時計を発明します。

ただ、時計が発明されたとはいっても、この時計が表す時刻(●時●分)は「その地域でしか使えない時刻」でした。「町Aに住む人が使っている時刻」と「町Bに住む人が使っている時刻」が違ったってこと

世界で統一の時計(時刻)というものは最初はなかったんです。まあ昔はそれでも大丈夫でした(町Aに住む人は町Aから出ないから)

London, England(Taken: Sep. 2023)

でも、鉄道の発明などで人間の動く範囲が広がってくると、時刻がグチャグチャになって困ることになりました。

そこで、世界で時刻を合わせよう!っていう動きが生まれた。

で、「じゃあ、どこかの時刻を基準にしよう!」ってなった。それがロンドン

London, England(Taken: Sep. 2023)

世界の基準となる時刻を、経度0度のロンドン(イギリス)の時刻としました。(→ここの経線を本初子午線にした)

で、ロンドンの時刻を基準にして、各国は「ロンドンの時間から数時間進んだ(遅れた)」時刻をその国の時刻(=標準時)としたんです。

この時間のズレを時差と言います。

じゃあ、ロンドンから見てどれくらい時間をズラすのか?

「経度15度で1時間の時差」の理由

結論を先に言うと、「経度が15度ズレるごとに、時差が1時間生まれる」ってことにしました。これ、丸暗記している人が多いんですけど、丸暗記することじゃないです

地球は1周360度です。1日は24時間。

ってことは、地球は1時間で「360度 ÷ 24時間 = 15度」回転するということがわかります。

となると、例えば以下のようなことが言えます。

  • ロンドンから経度が15度ズレている場所は、ロンドンと1時間の時差がある
  • ロンドンから経度が90度ズレている場所は、ロンドンと90 ÷ 15 = 6時間の時差がある

このように計算すればわかることなので、「経度15度で1時間の時差」は丸暗記する内容じゃないです。

「東の方が時刻が進んでいる」理由

時差の計算の時に「東経と西経ってどっちが時間が早いんだっけ?」って混乱しがち。

で、「東の方が時刻が進んでいる」って丸暗記する人が多いけど、、、これも丸暗記することではないです。

地球の自転についてわかっていれば、「東の方が時刻が進んでいる」理由が理解できます!

イメージしやすいように、図を使って説明します。

地球は反時計回りに自転しています。

で、今この地球を眺めている「あなた=太陽」とします。(ブログを見ている読者の視点が、太陽。)

次に、片方の目だけ、まつ毛を付けます。(!?)

ためしにこの地球を自転させてみると、こんな感じになります。

で、あなたは太陽です!あなたと地球が目が合っている時は、地球からも太陽が見えているってことになります。

地球の目からすると(地球の目のところにいる人からすると)、地球がクルクルと自転すると太陽が昇っているように見えます。これが日の出。

じゃあ、どっちの目の方が先に日の出をむかえるのか?

もう一回、回転させてみるとわかります!

先に日の出をむかえるのは、まつ毛の目です。

  • まつ毛の目の方が先に日の出をむかえる
  • 遅れて普通の目が日の出をむかえる

つまり、まつ毛の目の方が「時刻が進んでいる」ってことになります。

で、まつ毛の目は東西南北で言ったら東の方です。

こんな感じで、地球の自転についてわかっていれば「東の方が時刻が進んでいる」理由が理解できます!

ポイントは、地球は反時計回りに自転しているということ。

※ただ、「あれ?地球って時計回り?反時計回り?」ってところで悩むと終わりなので、ここは丸暗記で良いです。

※聖徳太子を思い出すのがおすすめ。歴史の勉強をしていると出てくる、中国がブチギレたってやつ(「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す。」)。この事件から、中国よりも日本の方が東にあって、その日本が「日出ずる」だから、東の方が先に日がのぼる・・・ってことがわかります。

とにかく、日本は地球の中でも時刻が進んでいる方の国なんです!

日付変更線とは?

最後に、日付変更線って何なのか?についてです。

東経と西経でどっちが時間が進んでいるのか?について話をしましたが、ロンドンを基準にしているんだから、「ロンドンが一番時刻が進んでいて、ロンドンから1日がスタートする」っていうのでも良さそうな気がします。

つまり、ロンドンを通る経線(本初子午線)を日付変更線と一致させてもいいんじゃないの?ってこと

でも、これじゃすごく不便。

「経度15度につき1時間の時差が生まれる」っていうのを24回くり返すと、1周ぐるっと回ったところで24時間の時差が生まれる(丸1日ズレる)っていうことになる。

ので、「丸1日ズレる境界線」を地球上のどこかに引かなきゃいけないわけですが、、、この境界線がロンドンにあると不便ですよね。

ロンドンは陸地なので、ロンドンに日付変更線を引くと簡単にこの境界線をまたげちゃう。簡単に行ったり来たりできてしまうことになる。

そうすると、数歩動くだけで「1日進む」「1日戻る」ってタイムワープすることができてしまいます。なんか楽しい気もするけど、さすがに不便。

で、ロンドンの反対側(180度向こう側)を見てみたら、、、ちょうど太平洋(海)だったんですよ!「これは便利だ!」となった。

ということで、ロンドンの真反対の海に「1日ずれる境界線」が作られました。これが日付変更線です。

ちなみに豆知識を言うと、経度180度付近の国は「1日遅れる」か「1日早い」か、どっちを選んでも良いことになっています。

日付変更線を自分の国の東側にズラすか?西側にズラすか?を、その国が決められるっていうことです!

どっちを選んでも良いことになっているので、日付変更線はこんな感じで曲がっている。「1日早い」のを選んだ国もあれば、「1日遅い」のを選んだ国もあるってことです。

時差の求め方

ここまで理解すれば、時差を求めるのはとっても簡単!

時差(時刻)を求める時には、3つのステップを踏むのがコツです。

  1. 経度差を出す
  2. 時差を出す
  3. 求めたい場所の時刻を出す

時差の問題は3パターンに分かれるので、パターン別に解説します

  • (1)【難易度★】簡単なやつ
  • (2)【難易度★★】日付変更線をまたぐやつ
  • (3)【難易度★★★】飛行機が出てくるやつ

(1)【難易度★】簡単なやつ

エジプトは、東経30度の時刻を標準時としている。エジプトが午前8時の時、日本は何時か?

①経度差を出す
  • エジプト:東経30度
  • 日本:東経135度(日本では、兵庫県明石市を通る東経135度の時刻を標準時としている)

経度差は135-30=105

②時差を出す

経度差を15で割れば、時差が出ます。

105÷15=7

よって、エジプトと日本の時差は7時間です。

③求めたい場所の時刻を出す

エジプトよりも日本の方が、より東側にあって、時刻が進んでいるので、

8+7=15

日本は15時。

答えは午後3時です。

(2)【難易度★★】日付変更線をまたぐやつ

現在、日本時間で6時17日午前9時である。ロサンゼルス(標準時子午線=西経120度)は現在、何月何日の何時か?

この地図を見ると日本とロサンゼルスの経度差は105度だから…時差は7時間!で、西経の方が遅いから、7時間巻き戻して…ロサンゼルスは6月17日午前2時!

っていうのが、典型的なミスです。

時差の計算をする時には、日付変更線をまたいで経度差を求めないように!(頭がこんがらがってミスしがち)

①経度差を出す
  • 日本:東経135度
  • ロサンゼルス:西経120度

このように図を描いてみるのがおすすめ。

日付変更線をまたがない経度差は

135+120=255

②時差を出す

経度差を15で割れば、時差が出ます。

255÷15=17

よって、日本とロサンゼルスの時差は17時間です。

③求めたい場所の時刻を出す

日本よりもロサンゼルスの方が、より西側にあって、時刻が遅れているので、

9-17=-8

ロサンゼルスは6時17日-8時。

-8時っていうのは、24から8引いて、昨日の16時(午後4時)のことです。

よって、答えは6月16日午後4時です。

時差の計算をする時は「24時間表記」で計算するのがコツ。

ちなみに、日付変更線をまたいで計算しても正解は出せます。でもミスが出やすいのでおすすめできません。余力がある人以外は読み飛ばしてOK。

①経度差を出す
  • 日本:東経135度
  • ロサンゼルス:西経120度

このように図を描いてみると、日付変更線をまたぐ経度差は

45+60=105

②時差を出す

経度差を15で割れば、時差が出ます。

105÷15=7

③求めたい場所の時刻を出す

いったん、「ロサンゼルスは、日本よりもさらに東にある」と考える。ロサンゼルスの時刻は日本の時刻よりも7時間進んでいる、ってこと。

9+7=16

6月17日16時。(6月17日午後4時)

でも、本当は日付変更線をまたいでいるから、ロサンゼルスは1日遅れている。

よって、答えは、6月16日午後4時。

(3)【難易度★★★】飛行機が出てくるやつ

6月17日正午東京発の飛行機に乗って、ニューヨーク(標準時子午線=西経75度)に行った。飛行機のフライトはちょうど13時間だった。

ニューヨークには、ニューヨークの現地時間で何月何日の何時に着いたか?

飛行機の問題は頭がゴチャゴチャになりやすいので、僕は表を書くことにしています。

①経度差を出す
  • 日本:東経135度
  • ニューヨーク:西経75度

このように図を描いてみると、日付変更線をまたがない経度差は

135+75=210

②時差を出す

経度差を15で割れば、時差が出ます。

210÷15=14

よって、日本とニューヨークの時差は14時間です。

③求めたい場所の時刻を出す

まず、飛行機の出発時間が、ニューヨークの現地時間では何月何日の何時だったのかを出します。

飛行機の出発時間は、日本時間で6月17日正午(12時)。

日本よりもニューヨークの方が、より西側にあって、時刻が遅れているので、

12-14=-2

ニューヨークは6時17日-2時。

-2時っていうのは、24から2引いて、昨日の22時(午後10時)のことですね。

よって、飛行機の出発時間は、ニューヨークの現地時間では6月16日22時です。

次に、飛行機の到着時間が、ニューヨークの現地時間では何月何日の何時だったのかを出します。

フライトはちょうど13時間だったので、13足せばいいです。

6月16日22時+13時間=6月16日35時

35時っていうのは、翌日の11時(午前11時)のことですね。

よって、飛行機の到着時間は、ニューヨークの現地時間では6月17日11時です。

答えは6月17日11時。

一応、検算をして、ミスしていないかチェックするのがコツ。

飛行機の到着時間は、日本時間では

6月17日12時+13時間=6月17日25時=6月18日1時

飛行機の到着時間

  • (日本時間)6月18日1時
  • (ニューヨーク時間)6月17日11時

時差は

6月18日1時-6月17日11時

=6月17日25時-6月17日11時

=14時間

で、「日本とニューヨークの時差は14時間です。」っていうのと一致していますね。

計算ミスはないようです。

時差を求める必要はあるのか?問題

最後に雑談。

教員の時に、僕も時差の授業をしました(僕は授業でiPadを自由に使ってOKってことにしていた)。

で、時差の問題を出したところ、、、ある生徒がiPadで「ロサンゼルス 時刻」って調べて一瞬で答えを出したんです

これを見て、「そういえば、なんのために時差の求め方の計算をするんだろう・・・?」って疑問に思いました。調べれば一瞬なんですよね。

ただ、「時差の求め方を理解できない思考力」だと後々でシンドいことになる気がしなくもない。

ってことで、将来使わないとしても、時差の求め方を理解できるようにすることは大事かなーって思います!

動画でも説明

役に立ったと思ったら、シェアお願いします!
記事URLをコピーしました