世界

中国の水産業をわかりやすく:なぜ養殖に力を入れるのか?

モチオカ(望岡 慶)

魚の養殖は、限られた土地で最大限の食料を生み出す方法として、中国にとって欠かせない戦略となっている。

モチオカ
モチオカ

モチオカです。Twitterやってます!【お問い合わせ半生振り返りこのブログについて

なぜ養殖業が盛ん?

タンパク源を効率的に確保する

陸上で家畜を育てるのに比べ、魚は水中という三次元空間で飼育できるため、土地の制約が小さい

また、飼料効率(フィードコンバージョンレート)も良く、コスト面でも有利。

国内需要に応える

かつては「肉を食べられる=贅沢」という構図だったが、都市部では食生活が多様化し、「もっとヘルシーな魚を食べたい」「高品質な水産物を手に入れたい」という声が高まっている。

こうした需要に政府が応えられなければ、食生活の満足度が下がり、都市住民の不満の種になりかねない。

経済振興

養殖業は外貨獲得・地方経済振興・雇用創出の手段でもある。

養殖が盛んな場所

淡水

湖北省(長江流域)湖や池が多く、淡水魚の養殖が盛ん。特にコイやナマズなど。
広東省(珠江流域)温暖な気候を活かし、ティラピアやエビなどの養殖も。

海面

海産資源が枯渇しないようにするため、海面での養殖業に力を入れている。

山東省・遼寧省(渤海・黄海沿岸)比較的波が穏やかで養殖に適した海域。スズキ、エビ、カキなどが養殖される。
福建省温暖な海域で、海藻や魚介類の養殖が盛ん。

記事URLをコピーしました