中国の民族をわかりやすく:多民族国家ゆえの悩み、少数民族の抑圧
モチオカ(望岡 慶)
モチオカの社会科プラス
魚の養殖は、限られた土地で最大限の食料を生み出す方法として、中国にとって欠かせない戦略となっている。
陸上で家畜を育てるのに比べ、魚は水中という三次元空間で飼育できるため、土地の制約が小さい。
また、飼料効率(フィードコンバージョンレート)も良く、コスト面でも有利。
かつては「肉を食べられる=贅沢」という構図だったが、都市部では食生活が多様化し、「もっとヘルシーな魚を食べたい」「高品質な水産物を手に入れたい」という声が高まっている。
こうした需要に政府が応えられなければ、食生活の満足度が下がり、都市住民の不満の種になりかねない。
養殖業は外貨獲得・地方経済振興・雇用創出の手段でもある。
湖北省(長江流域) | 湖や池が多く、淡水魚の養殖が盛ん。特にコイやナマズなど。 |
広東省(珠江流域) | 温暖な気候を活かし、ティラピアやエビなどの養殖も。 |
海産資源が枯渇しないようにするため、海面での養殖業に力を入れている。
山東省・遼寧省(渤海・黄海沿岸) | 比較的波が穏やかで養殖に適した海域。スズキ、エビ、カキなどが養殖される。 |
福建省 | 温暖な海域で、海藻や魚介類の養殖が盛ん。 |