熱帯の特徴と暑い地域の暮らしについてまとめました!
熱帯とは
特徴
年間を通して気温が高い(最も寒い月でも平均18℃以上)
=気温の年較差が小さい
※気温の年較差=1年間の気温の変化
↑シンガポールに行った時の様子
昼過ぎから夕方にかけてスコール(短時間の強い雨)が見られる
↑ベトナムのホーチミンでスコールが来た後、濡れた路面でバイクタクシーがスリップして転倒した様子・・・
土壌、資源
- ラトソルという土壌が分布する(赤色で養分が乏しい)
- アルミニウムの原石であるボーキサイトが産出されることがある
年間を通して気温が高くなる理由
赤道に近い=緯度が低い→気温が高い
赤道から遠い=緯度が高い→気温が低い
(理由)太陽からの単位面積あたりの受熱量が、低緯度だと大きくなり高緯度だと小さくなるから。
降水量が多くなる理由
- 気温が高いため、空気中に含まれる水分量が多い(←飽和水蒸気量)
- 太陽からの受熱量が大きいため、温められた空気が膨張して上昇気流が生じやすい(→上空で冷やされて雲ができる)
※東京の年間降水量は約1,500mm。
条件
【熱帯の条件】
- 最暖月の平均気温10℃以上(=寒帯ではない)
- 最寒月の平均気温18℃以上(=亜寒帯でも温帯でもない)
ケッペンの気候区分の中の「樹木が見られる気候」のうち、「年降水量が乾燥限界に達し(=乾燥帯ではなく)、最暖月の平均気温が10℃以上で(=寒帯ではなく)、かつ最寒月の平均気温が18℃以上の(=冬でも暖かい)気候」を熱帯と言う。
※熱帯は「A」と表す。ちなみに、乾燥帯はB、温帯はC、冷帯はD、寒帯はE。
- 一年中雨が多い→f(※ドイツ語feucht=湿潤)
- 夏に乾燥する→s(summerって思えばOK)
- 冬に乾燥する→w(winterって思えばOK)
熱帯は2つの気候に分かれる
熱帯は熱帯雨林気候(Af)とサバナ気候(Aw)に分かれます。
熱帯雨林気候とサバナ気候の主な違いは雨の降り方。
※僕がどうやって見分けているか?については別記事で
熱帯雨林気候(Af)
一年中、高温多雨
赤道付近に広がる
一年中、雨が多いので、熱帯雨林と呼ばれる「いろんな種類の樹木からなる密林」ができます。
- 南アメリカのアマゾン川流域→セルバ
- 東南アジア、アフリカ→ジャングル
↑シンガポールに行った時の様子
熱帯雨林気候では、午後から夕方にかけて、短時間の激しい雨が降ることがあります。
これを「スコール」と言います。
サバナ気候(Aw)
一年中高温で、雨季と乾季がある
- 雨季:雨がたくさん降る時期
- 乾季:雨があまり降らず乾燥する時期
熱帯雨林気候(赤道付近)と乾燥帯の間に広がる
Wikipediaより
雨季と乾季があるので、樹木がまばらに混じった長草草原が見られる(ライオンキングの世界)
- アフリカ→サバナ
- オリノコ川流域→リャノ
- ブラジル高原→カンポ
熱帯の分布
- 熱帯雨林気候は赤道付近に分布
- サバナ気候は熱帯雨林気候の周りに分布
サバナ気候が熱帯雨林気候の周りに分布する理由
赤道に近いところは一年中、太陽エネルギーをたくさん浴びる(→熱帯雨林気候)。
一方で、赤道から少し離れたところは、太陽エネルギーを超たくさん浴びる時期とそうではない時期とに分かれる(→サバナ気候)。
(理由)地球の自転の回転軸(地軸)が傾いていて、地球が太陽の周りを公転しているから
地球の自転の回転軸は約23度傾いていて、地球は自転しながら太陽の周りを公転しています。
北半球の地域にとって、地軸が太陽の方を向く時期(=太陽エネルギーをより多く受ける時期)が夏で、地軸が太陽とは反対の方を向く時期が冬です。
※南半球は逆。だから北半球とは季節が逆になる。
暑い地域での暮らし
気温が高く雨が多い
- 水が得やすく動物の生存に適する
- 植物が成長しやすい(→熱帯雨林)
- 強い降雨により有機物が溶脱されるため、土壌の栄養分が少なく農業が難しい
※溶脱=土壌中の物質が雨などを通じて下層へ動く現象
熱帯雨林
- 木材や大きな葉は様々なものに活用できる
人間が生活をするにあたって、問題となるのは
- 害獣への対処
- 病原体への対処
衣
気温が高いので、、、
- 汗を吸いやすい衣服
- 風通しの良い衣服
食
熱帯雨林の大きな葉を蒸し焼きに利用
降水量が多い地域に適した米
キャッサバ、タロイモ
住
熱帯林を活用(木材、葉)
熱や湿気がこもると不快なので、風通しを良くするために高床式(←害獣を避けるため、という意味合いもある)
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