地球儀と世界地図の違いについて説明をします!
地球儀と世界地図の違い
違いを表にまとめました。
ざっくり言うとこんな違いがあります↓
- 地球儀は、面積・距離・形・方位は(ほぼ)正確に表せているが、一目で地球全体を見ることができない。
- 世界地図は、面積・距離・形・方位の何かしらが不正確になっているが、一目で地球全体を見ることができる。
以下、それぞれの地図の特徴を説明します!
緯線と経線が直角に交わる地図(メルカトル図法)
引用:Wikipedia
長所
- ある直線と経線とがつくる角度が全て正しい。
- 一目で地球全体を見ることができる。
短所
- 面積が不正確。
- 形が(北極・南極に近づくほど)不正確になる。
- 方位が真北・真南以外は不正確。
世界地図として使われることが多い図法です。
船が進む方角を一定に保って航路を定めることができるので、海図として利用されることがあるとのことです。
面積が正しい図法(モルワイデ図法)
引用:Wikipedia
長所
- 面積を正しく表している。
- 一目で地球全体を見ることができる。
短所
- 距離が不正確。
- 形が不正確。
- 方位が不正確。
中心からの距離と方位が正しい地図(正距方位図法)
引用:Wikipedia
長所
- 中心からの距離を正しく表している。
- 中心からの方位を正しく表している。
- 一目で地球全体を見ることができる。
短所
- 面積が不正確。
- 形が不正確。
- 中心以外からの距離と方位は正しく表せない。
航空図として利用されることが多い図法です。
あくまで「中心から」の距離と方位が正しいだけなので、要注意です。
※「この地図上なら、どことどこを結んでも距離と方位が正しい」って、よく勘違いする。
地球儀
長所
- 地球の様子をほぼ正確に表している。(凹凸は誇張されている)
短所
- 持ち運びが不便。
- 一目で地球全体を見ることができない。
一番正確な地図です。
地球儀と世界地図の違いが生まれる理由
なぜ、このような違いが生まれるのか?について。
これは、
球体である地球を平面の地図で表そうとしたら、何かしらが歪んでしまうから
っていうのが理由です。
教科書では、よくこういう絵が描かれています。地球の表面をみかんの皮のようにはがして並べてみた形。
本来、地球の表面を平面にそのまま置き換えると右のような形になるはず。
ですが、これだとスキマがあって見づらいですよね・・・
そこで、スキマを埋めるようにビヨーンって引き伸ばしたりするわけです。
その結果(球体から平面に置き換えた結果)、なにかしらが歪んでしまう。
そこで、何を正確に表したいか(何を歪ませたくないか)によって、様々な地図が作られることになりました。
平面の世界地図が歪んでいることを実感する場面
平面の地図で生まれる歪みを実感する場面があります。
それは、飛行機に乗った時。
飛行機に乗ると、目の前にディスプレイがありますよね。
そのディスプレイで飛行機の航空ルートを見ることができるわけですが、、、
航空ルートを見てみると、例えば東京とロサンゼルス間の航空ルートはこんな感じで表されることが多いはず
※だいぶ誇張してますが
飛行機が「遠回り」しているように見えるんです。
でも、実はこれは平面の地図が歪んでいるから『遠回り』しているように見えるだけ。
地球上の(=球体の上での)最短距離である直線を平面の地図で表すと、どうしても曲がってしまうんです。3D(立体)を2D(平面)で正確に表すのは無理なので。
あくまで飛行機は最短距離を結んだ「直線」のルートを飛んでいます。
そうじゃないと時間が余計にかかるし、燃料がもったいない
※現実的には、混雑とか風の向きとかの影響で直線ルートじゃないことも多いです
ちなみに、2地点間の最短距離のことを大圏コース(たいけんコース)と言います。
メルカトル図法の上で表された大圏コースは、北半球では北の方に歪んで見えて、南半球では南の方に歪んで見えます。赤道上では歪みません。
なぜ?
もう理由はわかりますよね!!!
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