人間の活動

農業を続けるには?補助金と農家自身の工夫

モチオカ(望岡 慶)

農家を補助する方法

① 政府による支援:国家がリスクを補填する

内容説明
補助金制度価格が暴落したとき、政府が差額を支給するなどして農家の収入を安定させる。特にアメリカ・EUで重要。
農業保険・共済制度自然災害や不作に備えて、事前に保険に加入しておくことで損失を補填できる。日本では「農業共済」がある。
政策的な価格支持や買い上げ一定価格を下回った場合、政府が農産物を買い上げて市場価格を支えることも。
Q
日本の農業共済

日本の農業共済は「農業災害補償法」という法律に基づいた公的制度

  • これは「政府が補助金を出して支える保険のようなもの」で、農家が払う掛け金の約半分を国が負担する。
  • 主に、以下の災害に対して補償が行われる
対象内容
気象災害台風・干ばつ・冷害・豪雨など
病害虫作物への感染被害
家畜の病気・事故牛・豚などの病死・災害死

② 農業協同組合:農家どうしの助け合いでリスクを分散

内容説明
販売・流通の共同化農家が一人で販路を開拓するのは困難。農協を通じて出荷することで安定した取引が可能になる。
資材の共同購入肥料や機械などをまとめ買いし、コストを削減。
金融・保険サービス資金の貸し付け、農業共済などで経営リスクを支える。
情報共有・技術支援気象情報や技術の指導も含めて、農家が孤立せずに経営できるようサポート。

農家自身の自助努力

方法内容
大規模経営広い土地で機械化・効率化。複数地域で分散経営することも。
加工・直販(六次産業化)自分たちで加工品を作ったり、道の駅やネットで直販したりする。価格があらかじめ決まっている契約(ex. コンビニ用の野菜)でリスクを下げる/中間業者を減らして利益を確保する。決まった価格で取引し、市場価格の影響を受けにくくする。
多品目栽培複数の作物を育てる。一つの作物が失敗しても他の作物で補えるようにする(リスクの分散)

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