熱帯の特徴について説明をします!
この記事を読むと
- 熱帯の特徴がわかる
- 熱帯雨林気候とサバナ気候の分布の理由がわかる
この記事の信頼性
僕(もちお)は、元社会科教員。
- 社会について、それなりにくわしい
- わかりやすく説明するのが、それなりに得意
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熱帯の特徴

熱帯は、「年中、気温が高い」気候です。
もうちょっとくわしく言うと…
気候学者ケッペンがつくった気候区分(熱帯・乾燥帯・温帯・冷帯・寒帯)の中の一つ。
「樹木がみられる気候」のうち、「最暖月平均気温が18℃以上の気候」を熱帯と言います。
熱帯は「A」と表します。
(高校生では授業でやる内容だと思いますが、ぶっちゃけ覚えなくてOKです)
ちなみに、乾燥帯はB、温帯はC、冷帯はD、寒帯はEです。
とにかく、「年中、気温が高い」気候って思っておけばOKです。

熱帯は、熱帯雨林気候(Af)とサバナ気候(Aw)に分かれます。
熱帯雨林気候とサバナ気候の雨温図はこんな感じ。
熱帯雨林気候とサバナ気候の違いは、雨の降り方です。
熱帯雨林気候(Af)の特徴

熱帯雨林気候は、一年中、雨が多い気候です。
「f」は、ドイツ語の「feucht(湿った)」という単語の頭文字。

一年中、雨が多いので、熱帯雨林と呼ばれる「いろんな種類の樹木からなる密林」ができます。
ちなみに、熱帯雨林のことを、
- 南アメリカでは「セルバ」
- 東南アジア・アフリカでは「ジャングル」
と呼ぶようです。
定期テストに出しやすいところなので、要チェックです。
熱帯雨林気候では、午後から夕方にかけて、短時間の激しい雨が降ることがあります。
これを「スコール」と言います。
サバナ気候(Aw)の特徴

一方、サバナ気候は雨季と乾季があります。
- 雨季:雨がたくさん降る時期
- 乾季:雨があまり降らず乾燥する時期
「w」は、ドイツ語の「wintertrocken(冬に乾燥)」という単語の頭文字。
地中海性気候をCsと表すのですが、これは夏(summer)に乾燥する気候です。
- s:夏に乾燥
- w:冬に乾燥

雨季と乾季があるので、樹木がまばらに混ざった長草草原ができます。
そう、あれです。
ライオンキングの世界です。
ちなみに、長草草原のことを、
- ブラジルでは「カンポ」
- アフリカでは「サバナ」
と呼ぶようです。
これも定期テストに出しやすいところ。
熱帯雨林気候とサバナ気候の分布
熱帯は、地球上のどこに分布するのか?です。

こんな感じ。
色が濃い方が熱帯雨林気候で、色が薄い方がサバナ気候です。
つまり、
- 熱帯雨林気候は赤道付近に分布
- サバナ気候は熱帯雨林気候の周りに分布
ということ。
最後に、サバナ気候がなぜ熱帯雨林気候の周りに分布するのか?ということについて説明をします。
このことを知っておくと、気候分野の他の部分にも応用がききます。
サバナ気候が熱帯雨林気候の周りに分布する理由

サバナ気候が熱帯雨林気候の周りに分布するのは(そして冬は乾季になって乾燥するのは)、
地球の自転の回転軸(地軸)が傾いていて、地球が太陽の周りを公転しているから
です。

地球の自転の回転軸は約23度傾いています。
そして、自転しながら太陽の周りを公転しています。
北半球の地域にとって、地軸が太陽の方を向く時期が夏で、地軸が太陽とは反対の方を向く時期が冬です。
より太陽の方を向いている方が暑くなりますから、夏になる…ということです。
(南半球は逆。季節が逆転する。)

で、夏の時期の赤道付近の様子を拡大してみると、こんな感じ。

地軸が傾いているので、太陽の光をモロに受けるのは、ピンクの波線の部分です。

そうすると、その地域で上昇気流が起きて雲ができ、大量の雨が降ります。
この図を見ると、南半球のサバナ気候の地域は雨が降っていないことがわかると思います。
(南半球は冬。冬=wに雨が降らず乾燥する。)

一方、冬の時期の赤道付近の様子を拡大してみると、こんな感じ。

地軸が傾いているので、太陽の光をモロに受けるのは、ピンクの波線の部分です。

そうすると、その地域で上昇気流が起きて雲ができ、大量の雨が降ります。
この図を見ると、北半球のサバナ気候の地域は雨が降っていないことがわかると思います。
(北半球は冬。冬=wに雨が降らず乾燥する。)

これが、サバナ気候が熱帯雨林気候の周りに分布する理由です。(と同時に、サバナ気候が冬に乾季になる理由)
熱帯の特徴のまとめ
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