エルニーニョ現象・ラニーニャ現象をわかりやすく
エルニーニョ現象とは?
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の中央から東側にかけての海面水温が、平年より高くなる状態が数ヶ月間続く現象。
エルニーニョ現象とラニーニャ現象はかなりの頻度で起きている?だとしたら、これって「異常気象」って言えるのかな・・・?
エルニーニョ現象とラニーニャ現象は、通常3~7年ごとの周期で発生している(平均すると約5年ごと)。
これらは合わせて「エルニーニョ・南方振動(ENSO)」と呼ばれる大規模な気候変動システムの一部であり、数年ごとに繰り返す「通常の変動の範囲内」の現象と言える。
しかし、エルニーニョ現象・ラニーニャ現象は、地球全体の気圧配置や偏西風の蛇行に影響を与え、結果として世界各地や日本で猛暑・冷夏、集中豪雨・干ばつ、暖冬・厳冬のような「異常な天候」を引き起こす。
参考:東南アジアで記録的豪雨被害 「ラニーニャ」など同時発生が原因か
エルニーニョ現象・ラニーニャ現象自体を制御するのは現在の技術でも不可能?
エルニーニョ現象やラニーニャ現象といった大規模な海洋と大気の相互作用システムを、現在の技術で意図的に制御することは不可能。
しかし、観測技術の向上により、現象の発生を数か月前から予測する精度は向上している。また、予測情報に基づき、農業計画の見直し、災害への早期警戒といった適応策を講じることで、被害の軽減を図っている。
・・・なるほど。人類が付き合っていかなければいけない問題なのね。
でも日本のような先進国(って今も言えるのかは謎だが)は「適応策」を講じることでなんとかなっているかもしれないけれど、エルニーニョ現象の影響を強く受ける国もありそうだな。
エルニーニョ現象の影響を強く受けるのはどういう国?
特に大きな影響を受けるのは、経済を一次産業(農業や漁業)に大きく依存している国々。
ペルーやエクアドルなどの南アメリカ大陸の太平洋岸の国々では、エルニーニョ現象時の影響を強く受ける。海水温の上昇により、魚が深海や冷水域へ移動するため、主要産業である漁業が大打撃を受ける。また、記録的な豪雨による洪水や土砂災害が頻発する。
エチオピア、ケニア、ジンバブエなどのアフリカ東部・南部の国々では、エルニーニョ現象時に豪雨や洪水に見舞われることが多い。ラニーニャ現象時には深刻な干ばつに見舞われることが多く、農作物の壊滅的な被害や飢餓のリスクが高まる。




