中国が苦しんでいる理由。一人っ子政策と人口減少、経済低迷、そして一帯一路へ
2026年1月19日、中国国家統計局が最新の人口統計を発表した。中国の人口は4年連続で減少。2025年の出生数は792万人と、前年から162万人減り、1949年の建国以降で最も少なくなった。
このニュースを見て、多くの人はこう思ったかもしれない。「中国の人口問題といえば、一人っ子政策の話だろう」と。
その認識は間違ってはいない。ただ、今回見ていきたいのは、一人っ子政策そのものではなく、一人っ子政策が現在の中国社会や経済にどんな影響を残したのかという点である。
かつて「人口が増えすぎること」を恐れて始まった一人っ子政策は、いまや中国にまったく別の問題を突きつけている。今回はそのつながりを、順を追って整理していきたい。

効率化のため、文章作成にAIの力を借りています。AI特有の言い回しがあるかと思いますが、僕が伝えたいと思っていることはしっかり込めているつもりです…!
1979〜2014 一人っ子政策
中国は1979年に「一人っ子政策」を始めた。世界的に見ても、かなり極端な人口抑制策である(全国的な本格実施は1980年から)。
背景
なぜ、そこまで強い政策を取ったのか。理由はシンプルで、「また国民が飢えるかもしれない」という強い恐怖があったからである。
中国は歴史的に、干ばつや洪水による飢饉を何度も経験してきた。特に1960年前後の「大躍進政策」の失敗では、数千万人が餓死したとされている。
人口が急激に増え、食料が足りなくなれば、国が崩壊しかねない。当時の指導部は、本気でそう考えていた。その結果、「一組の夫婦につき子どもは一人」という強硬な政策が採られた。
影響
一人っ子政策は、確かに人口増加を抑えることには成功した。ただ、その代わりに深刻な副作用を生み出した。代表的なのが、少子高齢化の急加速である。
中国ではもともと「男の子を望む」文化が強くあった。一人しか産めないとなると、その傾向はさらに強まる。その結果、男女比が大きく崩れ、結婚できない男性が大量に生まれた。未婚者が増え、晩婚化も進みむ。当然、子どもが生まれる数は減っていく。
さらに、「4-2-1構造」と呼ばれる家族モデルも生まれた。一人の若者が、両親2人と祖父母4人を支える形である。
この状況で結婚し子どもを持つというのは、多くの若者にとってかなり重い決断になる。結果として、結婚や出産は「幸せな選択」ではなく、リスクの高い選択として捉えられるようになっていった。
政策をやめても出生率は戻らなかった
中国政府は2014年に一人っ子政策を廃止し、2015年から2021年までは「二人っ子政策」が取られたが、2021年には三人目の出産も認められるようになった。
ただ、一度下がった出生率は回復しなかった。
結婚や子育てにかかる費用。将来の介護負担。仕事との両立の難しさ。制度を変えても、若者の不安そのものは解消されなかったからである。
後回しにされた社会保障
ここで重要なのが、中国の社会保障制度である。
中国では長い間、「老後は家族が支えるもの」という考え方が前提だった。これは儒教的な家族観とも深く結びついている。そのため、国としての経済成長を優先したい政府は「国が老後を支える仕組み」を十分に整えてこなかった。
ところが、自分たちが推し進めた一人っ子政策によって、その「家族に頼るモデル」自体が成り立たなくなってしまった。結果として、若者は将来が不安で貯金に回り、高齢者も安心してお金を使えない社会ができあがる。
現在の経済低迷は「構造的必然」
現在の中国経済の低迷は、一時的な不況というより、構造的な結果と見る方が自然である。
将来が不安で、社会保障も心もとない。そうなれば、人々は消費せず、貯蓄を優先する。高齢者は子供を頼れず、若者は親も祖父母も子供も支えなければならない。誰もが将来に備えて財布を固く閉じるため、国内の消費は冷え込んでいく。
そこに、不動産バブルの崩壊が重なった。中国では、不動産が事実上の「老後資金」だった。その価値が下がることは、将来設計そのものが崩れることを意味する。消費が冷え込むのは当然の流れである。
「一帯一路」はなぜ必要だったのか
国内で物が売れない。投資先も限られている。だからこそ、中国は外に打って出るしかない。それが「一帯一路」である。
国内で余った資材や労働力を、海外のインフラ整備に使う。需要を外に作りにいく、という発想である。
「世界制覇の野望」と言われることもあるが、むしろ国内の構造問題から生まれた、苦肉の策と見る方が現実に近いだろう。
まとめ
中国の人口減少と経済の停滞は、一人っ子政策による人口構造の変化と、社会保障を後回しにしてきた結果が同時に表面化したものだと言える。
巨大な国であるがゆえに、一度生じた歪みを修正するのは簡単ではない。中国のリーダーたちは今、答えの見えない問いに向き合い続けている。それが、現在の中国の置かれている状況である。










