中国・四国地方の水産業・漁業をわかりやすく
モチオカ(望岡 慶)
モチオカの社会科プラス
みかん、ポンジュース(愛媛)
岡山白桃やマスカット
瀬戸内レモン
讃岐うどん(香川)←降水量が少ない
梨(鳥取)
ナス、ニラ、ショウガ、ミョウガ(高知)
中国・四国地方の農業は、山陰・瀬戸内・南四国で異なる自然環境と深く結びついている。
山陰 | 平地が少ない。また、夏は南東の季節風の風下になるため降水量が比較的少なくなる。冬は北西からの湿った季節風が吹くため雨や雪の日が多くなる。 |
瀬戸内 | 夏と冬の季節風が山地に遮られるため、降水量が少なく、日照時間が長い。 |
南四国 | 平地が少ない。夏は南東からの湿った季節風が吹き込んでくるため降水量が多い。また、暖流の黒潮が近海を流れているため、冬でも温暖。 |
山陰地方は平地が少なく、多くの農地が中山間地域に位置しているため、広大な土地を利用した大規模農業は難しい。
出雲平野や鳥取平野などの小さな平野を中心に水稲が栽培され、山あいには棚田も見られる。
瀬戸内地方は気候が温暖で、降水量が比較的少なく、日照時間が長いという特徴がある。この環境は柑橘類の栽培に適している。
降水量が少ないことは農業にとっては水不足のリスクを意味する。そのため、香川県の讃岐平野では古くからため池を築き、農業用水を確保してきた。
高知県は、平地が少なく農地面積が小さいという地理的制約を抱えている。施設園芸は、限られた面積でも効率的に高い収量を確保できるため、この課題を克服する有効な手段となった。
また、高知は年間を通して温暖で日照時間が長いため、冬でもビニールハウス内の温度を保ちやすく、露地栽培が難しい冬から春にかけて安定した出荷がしやすい。
これにより、価格が高騰する時期に市場へ供給でき、農家の所得向上につながっている。
さらに近年は高速道路や橋の開通、保冷トラックの普及によって、遠隔地への出荷も容易になり、高知の園芸農業を後押ししている。
※促成栽培=温室やビニールハウスなどを利用して作物の成長を促進させて出荷時期を早める(→出荷時期をずらして市場価値をアップさせる)