世界

中国はどんな国?

モチオカ(望岡 慶)

なぜ中国は「強くあろう」とするのか?

それを僕は「中国が広すぎて、人が多すぎる国だから」だと考えている。

中国を理解するためのポイント

上海のリニアモーターカー。当初は時速431kmでの運行が可能な世界最速の商業運転列車として話題になったが、現在では300km前後で運行している。(2024.2撮影)

自然が豊かだからこそ、人口が増えた

中国の多くの地域は温暖で、モンスーンの影響でよく雨が降る。

この雨やチベット高原に蓄えられた水は、黄河や長江という大きな川になって東へ流れ、平野部に肥沃な土をもたらした。

このような環境は、稲作など多くの人を養える農業に向いていた。また、河川や運河を通じて、物や人の行き来も盛んになった。

だからこそ、中国には昔から多くの人が住み、多くの社会が生まれた。

問題は「どうやってまとめるか?」

上海市歴史博物館にて。(2024.2撮影)

こうして多くの人々と社会が生まれた中国では、いつの時代にもひとつの問いが立ち上がる。

「このたくさんの人々を、どうやって1つにまとめるか?」

これこそが、中国の歴史や政治の一番の問いであり、今もなお続いているテーマである。

強いリーダー × 一体感 × 希望

「新たな出発点に立ち、経済特区の幹部や大衆の皆さんは、初心を忘れず、使命を胸に、党中央の決定と計画を着実に実行しなければならない」(2024.3撮影 @深圳)

広大な国土と膨大な人口をまとめるには、中央のリーダーが強い権力を持つべきだという考え方が中国には根強くある。

しかし、それだけでは人々はまとまらない。

中国は多民族国家であり、地域ごとに言葉や文化も異なる。

そこで中国共産党は、「私たちは同じ中華民族なんだ」という一体感と、「これからの未来はもっと良くなる」という希望を人々に抱かせようとしている。

「中華民族」という考え方は、すべての民族を「ひとつの家族」としてまとめ、バラバラになりがちなこの国を精神的につなぎとめるための装置でもある。

上海市歴史博物館にて。(2024.2撮影)

また、かつて「社会主義」という思想が貧しい人々に未来の希望を示したように、現代の中国では「経済成長による豊かさ」が希望の中身になっている。

上海。(2024.2撮影)

中国共産党がリーダーシップを発揮し、経済成長を実現し、みんなが豊かになること。

それがいまの中国をまとめるコンセプトだ。

中国共産党は失敗できない

中国共産党第1回全国代表大会記念館にて。(2024.2撮影)

こうした考え方のもとで、中国共産党は「絶対に失敗できない存在」となっている。

もし共産党が失敗を認めれば、「じゃあ、共産党じゃなくてもいいのでは?」と考える人が出てくるかもしれない。

しかし、それを許してしまえば、これだけ多くの人口と地域を抱える国はたちまち混乱する

各地で「自分こそ新しいリーダーだ」と名乗る勢力が現れ、内部分裂や抗争につながるおそれがある。

中国共産党第1回全国代表大会記念館にて。(2024.2撮影)

だからこそ、中国共産党は失敗できない。常に成功していなければならない。リーダーの失敗は、巨大国家の崩壊を意味するからだ。

小まとめ

中国は「たくさんの人をどうまとめるか」がずっと大きな課題。

だから、強いリーダーと、同じ民族だという一体感、そして未来への希望が必要になる。

今の中国では、共産党がリーダーシップをとっていて、絶対に失敗できない立場にある。

では、中国に関してもっと深掘りしていこう!

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中国共産党の意気込み(鼻息)を感じる都市『深圳』

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