「ハウステンボスって何が楽しいの?」への僕の回答と今後の改善点
2022年6月に長崎県佐世保市にあるテーマパーク「ハウステンボス」に行ってきました。
ってことで、率直な感想や行ってみて考えたことをメモっておこうと思います。
ハウステンボスに行った感想・印象
第一印象
ハウステンボス駅に降り立った時のテンションはMAX。ほぼ前情報を入れずに来たので、素直に「すっご!!!何あの大きな建物」って思いました。(※あとで調べたらパーク外にあるホテルオークラだったけど)
んで、パークに入ってさらにテンションが上がりました。さっきMAXだったんじゃないんかいって感じですが、風車と花畑が作り出すノホホンとした雰囲気が最高で、「これこれ!テレビで見たやつ!ハウステンボスに来たんだなーーー」って感動。
ところが
第二印象
とりあえずパークを一望するために観覧車に乗って、そのあとパークをぐるっと一周した後、頭の上にクエスチョンマークが登場(←マンガでよく見るやつ風に)。
「ん…?ハウステンボスって何が楽しいの?どうやって楽しめばいいんだろう?」
なんか全然コンテンツが充実していない感じがしたんですよね。僕みたいな若者とオジサンの間にいるような人が楽しめるエンターテインメントがほぼない感じ。
大人もそれなりに楽しめるアトラクション・ショーが充実した東京ディズニーリゾートに慣れた僕には、ハウステンボスはむっちゃ物足りない場所に思えました。
体験したアトラクションの感想
観覧車(白い観覧車)
これは良かった。気持ちよかったし、パークの全体像を眺めることができてよかった。
展望室(ドムトールン)
大きなタワーにある展望室。窓が小さいし360度見渡せるわけじゃないし展望室のフロアが狭いしで、全然開放感がなくて微妙。
VRメリーゴーラウンド(DRAGON WORLD TOUR)
VRゴーグルをつけて乗るメリーゴーラウンド。画質が微妙だし、メリーゴーラウンドの動きと映像が全然シンクロしていないので意味不明。なんとも言えない感情になった。
運河船(カナルクルーザー)
パーク内の移動に便利。座席がガラスで覆われた室内にあるので、風の気持ちよさを感じることができなくて微妙。
巨大迷路(The Maze)
子供向けとわかりつつ体験。かなり難しくて面白かったけど大人にはキツい。
VRジェットコースター(VR-KING)
VRゴーグルをつけて乗る屋内型ジェットコースター。ジェットコースターっていう名前だけど、実際には座席が映像に合わせて揺れるだけ。画質が微妙。でもコンセプトは面白いと思った。ただ、回転率が超悪くて待ち時間が長いのを考えると、わざわざ体験する価値があるのかはなんとも言えん。1回体験すればいいかなって感じ。
鏡の迷路(I.S.ラビリンス)
地味なアトラクションだけど一番面白かった。壁に鏡が貼ってある迷路で、どっちに進めばいいかがわからず、腕を前に伸ばしてゆっくり歩きながら壁にぶつからないように迷路を攻略する感じが新鮮で楽しかった。
フラワーファンタジア
なんかキレイな感じのキラキラスポット。なんかよくわからんけどキレイだなーって思った。
海のファンタジア
なんかキレイな感じのキラキラスポット。なんかよくわからんけどキレイだなーって思った。
最終的な印象(ハウステンボスの価値)
こんな感じで、ハウステンボスのアトラクションを体験しつつ、いろいろ考えながらのんびりと時間を過ごしてたどり着いた僕なりの結論は、、、
ハウステンボスが提供するのは「非日常の空間でのんびりできる」という価値
ってこと。
世界観が統一された非日常の空間に没入しつつ、あちこちに植えられた花を見てのんびりすることができる、大人にピッタリな場所なんですよね。ぶらぶら歩くだけでも楽しいし、景色がいいので三脚を持ち込んで写真を撮るのも楽しそうです。
あと夜のイルミネーションも美しかったです。ナイトショーには思うところが結構ありましたが(後述)、ハウステンボスの真骨頂は夜にある!と言っても過言ではないくらい、夜のハウステンボスはキレイでした。
昼に数時間滞在して、ホテルに戻って温泉に入り、のんびりする。そして夕方にパークに戻って夜のハウステンボスを楽しむ。
こんな感じで非日常の空間で”ゆったりたっぷりのーんびり”するのがハウステンボスの楽しみ方なんだと思います。
東京ディズニーリゾートも確かに非日常の空間を楽しめる場所ではあります。でも、ディズニーは1日で消化しきれないほどエンターテインメントが充実しているので、セカセカしちゃうんですよね。
一方、ハウステンボスにはそれがない。セカセカする必要がないんです。落ち着いて非日常の空間を楽しむことができます。
おそらくメインターゲットはシニア層なはず。
若者向けの刺激的なアトラクションやショーは全然ないので、中学生以上の学生〜20代前半の人にはあまり刺さらないパークだと思います。実際、パーク内で学生や20代の若者を見かけることはほぼありませんでした。
ハウステンボスで気になった点
ターゲットは若者ではなくシニア層ってことで、少子高齢化が進む日本で運営するパークとしては悪くないと思いつつ、、、
アクセスが悪いことの他に、ちょっと気になった点も多々ありました。
ファミリー向けとしては微妙な気がした
子供向けのアトラクション・エリアがそこそこ充実していたので、小さい子供がいるファミリーもターゲットにしているんだとは思うんですけど、
ファミリー向けにうまくターゲティングできていない感じがしました。
「子供も大人も楽しめる」エンターテインメントが全然ないんですよね。
風車を見たり花を眺めたりホテルで温泉に入ったりするのは子供には退屈だと思うし、一方で子供向けエリアにあるアトラクションは大人が楽しめる感じではない。
VRゴーグルを利用したアトラクションは大人も子供も一緒に体験できるけど、ちょっと子供騙し的で大人が楽しめるクオリティとは言えない。
こんな感じで「大人が楽しめるもの」と「子供が楽しめるもの」がはっきり分かれているんですよ(→だからこそ中間にいる学生世代には刺さらない)。
大人が楽しんでいる時は子供が退屈で、子供が楽しんでいる時は大人が退屈…ってことになっちゃってるんじゃないのかな?って思いました。
その点、子供から大人まで楽しめるものを作っているディズニーってやっぱりすごいなって感心しました。
トイレへのアクセス
あと、トイレが少ない上に場所がわかりにくいってのも気になりました。小さい子供連れのファミリーに優しくないなと。
道がボコボコ
道がボコボコで老朽化を隠せていない点もかなり気になりました。舗装されてはいるのですが、レンガ調の道だからなのか修繕が不十分だからなのか、決して歩きやすいとは言えない道でした。
この点、道がきれいに舗装されているディズニーパークはやっぱりすごいなと思いました(比べるのは残酷かもしれませんが…)。
アトラクションの動線が重なっている
細かいですが、アトラクション内の動線(これから奥に行く人と奥から出てくる人が通る道)が重なっているところも気になりました。
奥から出てくる人とすれ違う時に窮屈だし、アトラクションの感想が聞こえてネタバレになっちゃったりするんですよね。
そういえばディズニーやUSJって入る人と出る人の動線をきっちり分けているなあ…って改めて気づきました。
テイクアウトフードが充実していない
テイクアウトフード(持ち歩きフード)の店が充実していなかった点も気になりました。
小腹が空いた時の選択肢が少ないんですよね。食事をするためにはしっかりとしたレストランに入らざるを得ないという(←客単価を上げるための戦略なのかも?)。
ディズニーパークに行き慣れた僕としては、「お腹が空いたけど、ちょっと食べたいだけなんだよなー…」って困ることが多々ありました。
ナイトショーの弱さ
あとハウステンボス名物のナイトショーにも物足りなさを感じました。すんません。
ハウステンボスは有名なオリジナルキャラクターやオリジナル音楽、オリジナルストーリーを持っていないから仕方ないんですけど、ショーがどれも抽象的で「キレイだなー」以上の感想を持つことはありませんでした。ストーリーを想起できないので大きく感動はできないというか…。
その点、オリジナルのコンテンツを持っているディズニーは強いよなって改めて思いました(観客が勝手にストーリーを脳内再生してくれる)。
まとめ
ハウステンボスが提供するのは「非日常の空間でのんびりできる」という価値
メインターゲットはシニア層
ファミリー向けとしては中途半端
改善点が多いのでこのままだと今後ヤバそう