いよいよW杯の決勝トーナメントが始まる。

この文章を書いているのは、あと数時間で日本vsブラジル戦が行われようとしている時。サッカーを真剣に観るのは4年ぶり。な、相当なニワカなのだけれど、そんなニワカな私でも、今回ばかりは深夜2時まで起きて日本代表の試合を見届けようと思っている。

というのも、サッカーって面白いじゃん!ってことに(ようやく)気づいたからだ。

今回のW杯まで、野球の方がずっと面白いと思っていた。野球は1つ1つのプレーが細かく区切られていて見やすいし、ピッチャーとバッターの駆け引きがわかりやすい。

対するサッカーは、プレーがずっとダラダラと続き、テンポが悪く退屈する。盛り上がりに欠ける展開に飽きてトイレに行っていたら、突然ゴールが決まった実況の絶叫が聞こえてきて、尿意への敗北に後悔したことが何度もある。しかしリプレイを見ても、ぐちゃぐちゃっとした中で偶然ボールがゴールポストの中に入っただけにしか見えない。何が面白いんだこのスポーツ、と。

しかし今回のW杯の試合を観て、サッカーってすごくドラマチックなスポーツじゃないか、とニワカながら思うようになったのだ。

隙のない布陣の中で隙間を見つけ出し(作り出し)、縦パスを入れて一気に相手ゴールに近づき、放たれたボールがネットを揺らす瞬間。爽快だ。いやあ、よくぞ光明を見出したものだ、とニワカながら感心する。代表メンバーの実力が以前よりも上がったからなのか、私がおっさん化してじっくりとした戦いに耐えられるようになったからなのかはわからないけれど、今回のW杯でやっと、私はサッカーの面白さに目覚めたのだ。

だからこそ、今回ばかりは寝ない。深夜2時まで起きて、日本vsブラジル戦を見届ける。そう決心した。そして、たとえブラジルにボロ負けしたとしても、私は日本代表に「よく戦った、胸を張って日本に帰ってきてください」と称えるだろう。上から目線だが。

さて、お隣の国、韓国でサッカー代表の監督が激しい攻撃にさらされている。韓国代表が予選リーグをギリギリで通過できなかったことが理由で、指揮官である監督が全方位から叩かれているのである。新聞やテレビなどのマスメディアだけでなく、大統領も批判しているというのだから驚きだ。監督を出禁にしているスーパーや飲食店もあるのだとか。韓国社会全体から袋叩きにされていて、不憫でならない。

韓国って、よくこういうことが起きるよね・・・って思う。大統領が交代したら前大統領が逮捕されて懲役を食らう、というのが韓国の風物詩。SNSでのいじめや誹謗中傷を意味する「指殺人」も、韓国で生まれた言葉である。誰か特定の獲物をみんなで総攻撃する、ということは日本でも起きるけれど、韓国はその激しさがワンランク上に思える。

なぜ韓国人は、特定の個人を激しく攻撃するのだろうか。

韓国は「敗者」が多いからなのではないか、と思う。

韓国は富が極端に偏在していて、「成功」するためにはソウルに行って財閥企業に就職しなければいけない、という価値観が強い。そう聞いたことがある。「勝者」になるために熾烈な競争を繰り広げるけれども、その枠は限られていて狭き門であるから、ほとんどの人が「敗者」にならざるを得ない。逆転の道もない。韓国社会で構造的に生み出される多数の「敗者」たちが、どうすることもできないむしゃくしゃした気持ちを発散するために、特定の獲物をターゲットにしているのではないだろうか。

私は、人間には攻撃欲、マウント欲があると思っている。誰かを攻撃するのは気持ちいい、上に立ちたい、という厄介な快楽が、人間の本能に埋め込まれている。そう思っている。

とはいえ、一国のリーダーたる人が、自制できず本能むき出しに行動したとは思いたくない。あくまで韓国の大統領は、社会の雰囲気に配慮して、リップサービスで監督を批判した。そう思いたい。本気で糾弾するつもりで言ったのではなく、言わないと自分がターゲットになってしまうから言ったに過ぎない。せめてそうであってほしいと思う。

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