千葉

流山おおたかの森は絶妙にダサい街なのが良い【2023年5月】

モチオカ(望岡 慶)

「流山がすごい」って最近話題だったので、流山おおたかの森に実際に行ってみました!

率直な感想を自分用のメモとしてまとめておこうと思います。

ファミリー向けの居心地が良い街

流山おおたかの森は、つくばエクスプレス(TX)と東武野田線(東武アーバンパークライン)が交差する街。

通勤通学に便利な街だなー、そりゃ強いよなーって感じではあるけど、それ以上に、

小さな子供がいるファミリー向けのベッドタウンとしてうまく設計されているなあ

って思った。

書籍でも指摘されていて知ってはいたけど、実際に目の当たりにすると「こりゃほんとすごいわ・・・天才的なデザインだなー」って感じだった。

自動車が入れない駅前広場

駅前(南口)は車用のロータリーではなく歩行者専用の広場。見事に「人が集まる空間」として設計されている。むっちゃいい。

小さい子供がいても安心。自動車に轢かれることは絶対にない!

駅前の設計のお手本なのでは…?

緑がたくさん

そして駅前広場には緑がたくさんある。

無機質なビルやショッピングセンターが立ち並ぶ(よくある)ベッドタウンの駅前とは雰囲気が全然違うよね。

休憩スペースがたくさん

ちょっと疲れたなあ・・・って時に休憩できる場所もたくさんあった。

広場に面したところにカフェがいくつかあるだけではなく、芝生の上に座れる場所がたくさんあったし、

広場に降りる階段(写真の奥に見えるやつ)の真ん中の部分はベンチになっている!すごい!

2022年9月にシンガポールに行って、あの有名なマリーナベイ・サンズにも泊まってみたんだけど、、、ホテルの目の前にある巨大ショッピングセンターにはベンチが全然なくて休憩できるところがなかった。気軽に休める無料の休憩スペースがないと、僕みたいな庶民にはむっちゃしんどいんだよね。。。

「素敵だな街だなあ・・・」って気分が良くなって、なぜか普段食べないベーグルを食べる。←この文章いる?

空中回廊

駅から商業施設(流山おおたかの森S・C、FLAPS)に直行できる空中回廊。これむっちゃ便利!

1階の駅前広場に人が集中して「歩きにくいなあ・・・」ってことがなくなるし、

雨が降っていても濡れずに商業施設に入れるし(FLAPSに濡れずに行くのは無理っぽいけど)、

晴れの日は空中回廊の下に良い感じの日陰ができる(←地味にこれが助かる!)。

商業施設の2階部分の価値が高まるので、2階部分のテナント料も高く設定できる、っていう利点もあるよね。

駅前はこうやってデザインするんだよ、っていうお手本を見ているかのようでした。

低価格路線と高級路線の食料品

あと食料品売り場がすっっごく充実してた。

本館にはイトーヨーカドーがあるので、ここで普段の食料品を買えばOK。

ANNEX 2には角上生鮮市場という鮮魚専門店が入っていて、ここもすごく便利そう(大盛況だった!)。

一方で、本館にはタカシマヤ フードメゾンという高級路線の食料品店があるという。

「ちょっと贅沢したいわ」って時に、ちょい高めな食料品やデパ地下グルメをサクッと買えるのはありがたい。

そもそも所得が高めの人のニーズに応えることもできるよね(→所得が高めな人が流山に転入しやすくなる?)。

フードメゾンの入口にはフォションが・・・ここ本当に流山?(←失礼)

一通りそろっている

食料品売り場が充実しているだけでなく、生活用品のお店も充実。

ユニクロもニトリ、無印良品、大きな書店などなど主要なお店が一通りそろっていて、生活に困らなそうだなーって思った。

なんと映画館まであるという・・・

送迎保育ステーション

東武野田線の駅を挟んだ向こう側には、送迎保育ステーションがありました。書籍『流山がすごい』でも紹介されていたやつ。

ほんとファミリーに便利な街ですわ・・・ここに住みたくなる気持ちむっちゃわかる。

でも、絶妙につまらない街

ここから辛口評価というか、別にディスりたいわけでは全然なくて、むしろ「こういう弱点があるから流山おおたかの森って素敵な街として機能するんだよね」っていう逆説的な話をしたいんだけど、、、

流山おおたかの森って絶妙につまらない・ダサい街なんだよね。

うまいこと、そうデザインされている気がした。

怒らないでー

というのも、最初は「すごいなー雰囲気良い街だなー」って思ったんだけど

2〜3時間過ごすと「やることないなあ・・・」「見たことある店ばっかだなあ・・・」「面白いお店ないなあ・・・」って思うようになって退屈してしまったんです。

「生活をする上では便利だけど、遊ぶ街としてはイマイチだな」って。

「東京の方が圧倒的に面白いじゃん」って。

でも、東京の方が面白いのなんて当たり前。

っていうかむしろ、

ベッドタウンは面白い街にしすぎちゃいけない

ってことなのかなって、よくよく考えたら気づいた。

これでいいんだな、と。”ほどほどのオシャレさ”が重要なんだな、と。

もし仮に、流山おおたかの森に超魅力的な施設(娯楽施設でも飲食店でもなんでもいいけど)ができてしまったら、、、

流山おおたかの森が目的地になってしまう

すると、SNS等で情報が拡散されたりして、「流山おおたかの森の○○がむっちゃ有名らしいよ!」ってことになり、簡単に人が集まってしまう。人が集まりすぎてしまう。

そうなったら、流山おおたかの森は大混雑する街になってしまって、ファミリーにとって生活しにくい街になっちゃう。

流山おおたかの森に「キッザニア流山」があったら、そこで暮らしているファミリーにとってはありがたいかもしれないけど、、、絶対に作っちゃいけない(←キッザニア東京がある豊洲は土日になると大混雑・・・)

今回、僕が流山おおたかの森に行ったのはゴールデンウィークの真っ只中。天気もよくて最も人が遊びに出かけるだろう時期。

そんな時期でも、流山おおたかの森は大・混・雑!!!ってわけではありませんでした。もちろん人は多かったけど、不快なほど人が集まっているわけではなかった。

それも、流山おおたかの森が絶妙に面白くない街だったからだと思う。

ビジネス的な観点で言うと、人がたくさん集まって経済活動が活発化した方がうれしいはず。

でも、やりすぎると住民のニーズとのミスマッチが起きてしまう。

たぶん流山おおたかの森周辺の開発を担当している人たちは、ビジネスと実生活の絶妙なラインを意識しているはず 。

「流山」って聞いた時に思い浮かべた昔のイメージ(=何もない、面白くない、ダサい)をうまく維持することが、流山おおたかの森が魅力的な街・「すごい」街であり続けるために必要なのかな。

今後も目が離せない街だぜ…!

疑問に思っていること・論点

・流山おおたかの森が急速に高齢化(←ベッドタウンにありがちなやつ)しないようにするために、どんな施策が打たれているのか?

・住民の入れ替え・新陳代謝をどうやって促進しようとしている?

・ファミリーは何年くらい住む想定で流山おおたかの森に転入してきたの?

・近隣の学校はパンクしたりしてないの?

・駅前以外の道はちゃんと安全に設計されているの?(歩道とか、柵とか)

流山に関する参考資料

流山は日本一「ハッピー」? 人口増加率もマック利用も(2023.6.25 日経新聞)

ABOUT ME
モチオカ
モチオカ
社会科ブロガー
記事URLをコピーしました