【地理の教え方】地誌の授業をどう作ればいいだろう?

モチオカ(望岡 慶)

学校の地理の授業で、世界地誌とか日本地誌とかの授業をするときに、どうやってやればいいのか。

地誌の授業の作り方について、考えたことを話したいと思います。

モチオカ
モチオカ
社会科ブロガー(社会オタク)
Profile
千葉の公立中・公立高から、1年間の浪人を経て東大へ(文3→教育学部→大学院教育学研究科)。公立中学校の教員になった後、数年で退職。現在はブロガーとして生計を立てて8年目。★「社会の攻略」を目指しています:世の中がどういう仕組みで動いているのか。今何が起きていて、これから何が起きそうなのか。それらを理解することを目指しています。★「仲間」を探しています:社会の攻略が楽しそうだなと思った方は、ぜひSNSのフォローをお願いします!
プロフィールを読む

地誌は面白い

自分の知らない社会について知る・学ぶというのは、とても面白いことです。

自分とは違う価値観がそこにあったり、自分が住んでいる社会とは違う仕組みがあったりするというのは、ワクワクする、知的好奇心を刺激されることである・・・はず。

その面白さ、ワクワク感を消さないようにしたいです。

淡々と受験の知識を教え込む、というよりは、教員自身が「これ、面白くない?」というテンションで話をする。これが何よりも大事なことかなと思います。

深圳(2024.3撮影)

情報の羅列にならないように

ただ難しいのは、地誌の授業は具体的な内容、細かい内容の羅列になりがちだという点。各地域の事例をあれもこれも・・・って扱うことになりがち。結構、体系的に教えるのが難しい単元だと思います。

でも、とはいえ、知識や理解の核となる部分があるはず。

というか、そういう核となる部分を強調することなく、「細かいけど、全部覚えてね」ってなると、生徒にとっては苦しい。細かい知識をひたすら頭に詰め込む・・・って感じになってしまいます。

なので、「ここがこの地域の本質だろ!」って教員が判断したことを、(たとえ多少ズレていたとしても)大胆に伝えるくらいでちょうどいいと思います。

枝葉の知識を教え込むのではなく、「この地域はこの1本の軸で捉えるとすべてがつながって見えてくるよっ!」という見取り図を渡すって感じ。

生徒はその「核」(見取り図)を足がかりに、細かい事例などを結びつけて理解を深めていく(=知のネットワークを密にする)。そうしてくれることを期待しましょう。

そもそも、短い時間ですべてを伝えようとするのは無理。生徒は子供です。いや、大人でも大量の情報を一気に渡されたらしんどいです。

好奇心の火を灯すことにさえ成功すれば、授業は大成功です。

(さすがにあの伝え方はマズかったかな・・・って思ったら、あとで修正・訂正すればOKです。あれも伝えた方が良かったな・・・って思ったら、あとで追加で伝えればOKです。1回の授業で完璧に教える必要はないです。)

授業を2つに分ける

以上を踏まえた上で、実際に授業を作るときには、前半と後半の2つのパートに分けるといいのかなと思います。

前半:教員によるプレゼンテーション

前半については、教員自身がその地域について学んで、面白いと思ったこと、ワクワクしたことをプレゼンする、という感じです。

その地域を冒険しながら、不思議に思ったことや疑問に思ったことを、小さく謎解きしていく。その謎解きを、生徒と一緒に追体験しながら、その地域の本質に迫っていく・・・というイメージ。

で、その中で、「こういうふうに理解できる」「この地域はここを押さえるとわかりやすい」という全体像(big picture)を提示する。ここで受験にも対応できるようにします。

具体的な授業の流れはこんな感じかな↓

  1. 今回は◯◯の地域について学ぼう
  2. ◯◯と言えば?代表的な景色、事例を紹介
  3. 【問い】一体、この地域はどんな地域と言い表せるだろう?ここはどんな社会?
  4. 【前提条件】どんなフィールド?(フィールドの地理と歴史)
  5. 【人々の活動】このフィールドの社会の構成員は?
  6. 【人々の活動】このフィールドの人々の活動の特徴は?
  7. まとめ:どんな地域?僕はこう思う!

後半:地域の未来を予測する

後半は、その地域の未来について考えてもらう、というイメージです。

前半で手に入れた全体像をもとに、生徒自身が「この地域の未来はどうなるのか?」を考察・予測する。

その地域の問題点とか、開発の余地、発展の余地とか、今この地域が進んでいる方向性とか。そういったことを踏まえて、「この地域の未来はこうなるだろうっ!」って予測する

それをレポートとして出させたり、ディスカッションしたり、やり方はいろいろあると思います。とにかく未来を考えさせる。自分の予想・考えを持つ。これが後半部分です。

これの何がいいかというと、「未来はこうなるはずだ」って自分なりに予測をすると、新聞やニュースへの感度が上がることが期待できる点です。

きっと、その地域について興味が持続するはず。自分の予測が当たるかどうかって、やっぱり気になるはずなので。

まとめ

すごく抽象的な話で、具体性がなくてわかりづらいかもしれませんが、地誌の授業はこんな感じで組み立てればいいんじゃないかなと思います。というか、僕が今授業を作るとしたら、こういうふうにやるかなーーと思います。

  • 前半:教員自身が地域について学んで(旅して)つかんだ本質をプレゼンする。
  • 後半:その地域の未来を生徒自身に予測させる。
【地理】中国の地誌をわかりやすくまとめた
【地理】中国の地誌をわかりやすくまとめた
【地理】東南アジア地誌をわかりやすくまとめた
【地理】東南アジア地誌をわかりやすくまとめた

SNSやってます!

Twitter(X)もやっています。ブログ記事になる前の思いつきなどをポストしていますので、よかったらフォローしてください!

Twitter(X)

授業づくりの記事一覧

社会科の指導案・授業づくり、教材研究のためのページ【中学・高校】

執筆者
モチオカ
モチオカ
社会科ブロガー(社会オタク)
千葉の公立中・公立高から、1年間の浪人を経て東大へ(文3→教育学部→大学院教育学研究科)。公立中学校の教員になった後、数年で退職。現在はブロガーとして生計を立てて8年目。★「社会の攻略」を目指しています:世の中がどういう仕組みで動いているのか。今何が起きていて、これから何が起きそうなのか。それらを理解することを目指しています。★「仲間」を探しています:社会の攻略が楽しそうだなと思った方は、ぜひSNSのフォローをお願いします!
記事URLをコピーしました